定年後ってどうなる?女性100人のお金・仕事・暮らし

日経ウーマン

2017/10/16
(イラスト:金安亮)
(イラスト:金安亮)
日経ウーマン

定年後の暮らしで、お金はいくらあると安心? 定年後の満足度が高いのはどんな人? 定年を迎えた60代・70代の女性「定年女子」100人へのアンケート結果から見えた、「現役時代にすべきこと」を教えます。

[調査概要]アンケートは2017年8月にマクロミルで調査。定年後、仕事をしている女性52人、仕事をしていない女性52人を対象とした。

【テーマ1】満足のいく定年ライフ、いくら必要?

Q. 1カ月あたりの年金、所得、支出の額は?

1カ月あたりの年金、所得、支出の額

投資で「お金に働かせる」より、「自分が働く」ほうが低リスク

「年金額を見る限り、定年後も働いている人の多くは60代前半でしょう。65歳で仕事を辞める人が多いのですが、その後も働き続けたほうが豊かな老後を送れます。投資で資産を増やすより、働いて収入を得たほうがリスクも小さい」(大江さん)

Q. 定年を迎えたときの「世帯の貯蓄額」と「定年後の満足度」との関係は?

定年を迎えたときの「世帯の貯蓄額」と「定年後の満足度」

貯蓄が少なめでも、年金+月3万~5万円の収入で安心

「貯蓄が2500万円あれば、定年後の生活費として年100万円ずつ20年間使っても、500万円の余裕がある。満足度が高いのもナットク」(井戸さん)。「貯蓄1000万円未満でも、働き続けて年金のほかに月3万~5万円の収入があれば、老後の満足度を高められますよ」(大江さん)

Q. ズバリ、定年後の暮らしに満足している人の「収支」は?

定年後の暮らしの満足度別に見た収支

老後の生活費は夫婦で月24万円が目安

「年金と所得の合計が月24万円を超えると、老後に余裕が生まれます。一方、18万円を切ると生活が厳しくなり、定年後の満足度が下がりがち」(大江さん)。「住宅ローンなど、老後に借金を残さないことも大切」(井戸さん)

【テーマ2】定年前に、やってよかった&やっておけばよかったことは?

Q. 定年を迎える前に、やってよかったことは?(複数回答)

定年を迎える前にやってよかったこと(複数回答)

老後が怖い、怖いと言いながら実態を知らないのが一番怖い

「特に重要なのは『5.公的年金の受給額の確認など』。公的年金の受給額が分からないと、貯蓄すべき額や月々の予算の目安が分からず、老後の準備ができません。老後を不安に思うなら、まずは実態の把握から始めましょう」(大江さん)

Q. 定年を迎える前に、やっておけばよかったことは?(複数回答)

定年を迎える前にやっておけばよかったこと(複数回答)

資格を取っても、人とのつながりがなければ仕事は得られない

「公的資格を取れば一生稼げるのでは……と考える人が多いのですが、資格は人脈があってこそ生きる。大切なのは資格よりも人間関係です。現役時代に、定年後も付き合える社外の友達や仲間づくりを心がけて」(大江さん)

(イラスト:金安亮)

【テーマ3】定年後、心配になるのはどんなこと?

Q. 将来について、不安や恐れを感じることは?

将来について不安や恐れを感じること

満足な人は健康が不安、不満な人はお金が不安

「お金の不安に直面している人ほど不満がちに。現役時代に節税や社会保障の知識を身に付け、個人型確定拠出年金(iDeCo)などおトクな制度でコツコツ備えることが老後の満足につながります」(井戸さん)

この人たちに聞きました

大江英樹さん
経済コラムニスト。大手証券会社に定年まで勤務し、再雇用半年間を経て独立した「定年男子」。シニアライフプラン、行動経済学などをテーマに執筆や講演活動を行っている。
井戸美枝さん
社会保険労務士・FP。社会保障、年金制度に精通し、厚生労働省社会保障審議会企業年金部会委員も務める。ライフプラン、家計のアドバイスも行う。夫が年金生活に入った「定年女子」。

[日経ウーマン 2017年10月号の記事を再構成]