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ランチ行列もう不要 持ち帰り「事前注文アプリ」点検

日経トレンディネット

2017/10/18

次に商品の選択だ。パッケージ化された商品を選ぶか、またはカスタムサラダのメニューから、メインの食材やトッピングを自分好みに選んで注文する。決済はクレジットカードのみ。「現金決済に対応すると、支払いのために結局レジに並んでもらうことになる。これでは事前注文の利便性を生かせない」(宮野氏)と判断。あえて決済手段をクレジットカードのみに絞っている。

商品を選択して注文する。カスタムサラダの場合はトッピングやドレッシングを自由に選べる
決済はクレジットカードのみ対応している。事前にクレジットカード情報を登録していれば、すぐに決済が完了する

注文後は、調理が完了するとそのことを伝える通知がスマホに届く。この注文者の手元にダイレクトに通知が届く「プッシュ通知」はアプリならでは。「LINE」などの台頭により、コミュニケーションツールとしてのメールの存在感が失われている昨今、メールで調理完了を通知していては気づかれない可能性がある。同社はそうしたコミュニケーションのすれ違いを防ぐうえで、ブラウザーで利用するウェブサービスよりも、アプリが適切と判断したそうだ。

■ヘビーユーザーほど便利に

注文者は通知を受け取ったら、店舗を訪れ、受け取り専用棚に置かれた商品の中から、自分の注文番号が書かれた商品をセルフサービスで持ち帰る。これにより、レジに行列ができていても、並ぶことなく商品を受け取れる。

さらに、クリスプ・サラダワークスのヘビーユーザーであれば、料理の提供時間が短縮されるなどの優遇を受けられる。同店では注文回数ごとに4段階で会員のランクが上がる。その会員ランクに応じて、アプリから注文をした場合に調理の順番が優先されるため、最大で20分以上、料理の提供までの時間が短縮されるのだ。

また、アプリから何度も注文をすることで、注文完了までのステップが短縮される。アプリのトップ画面のハートのアイコンをタップすると、よく頼む商品がアプリ上で自動的に推薦されるようになる。これを選んだ場合、メニューから商品を選ぶ必要がなくなるため、「わずか2タップで注文が完了する」(宮野氏)。使えば使うほど、さらに便利になる機能で顧客の囲い込みを狙う。

アプリを活用した事前注文は、大手飲食チェーンでも始まっている。ハンバーガーチェーン「ファーストキッチン」を展開するファーストキッチンは8月28日から、ウェンディーズとのコラボレーション店舗「ファーストキッチン・ウェンディーズ」の東京・渋谷店と東京・赤坂見附店の2店舗でアプリ経由の事前注文サービスを始めた。

同社も並ぶことのフラストレーションの解消と、注文件数の増加が事前注文サービスを導入した主な狙いだ。赤坂見附店では昼どきともなれば、最大で15人近くの行列ができる。ファストフードという業態でありながら、待ち時間は10分近くなることもある。ただし、事前注文の需要の規模を把握せずにいきなり全店導入することはリスクが高い。そこで、行列ができやすい都心の店舗で試験導入をし、効果を検証することにしたという。

■早くも売り上げを3%押し上げ

ファーストキッチン・ウェンディーズの事前注文サービスは、Showcase Gig(東京都港区)が提供するアプリ「O:der」で利用できる。O:derは、サービスに参加する飲食店のスタンプカードを一括で管理したり、事前注文したりできるサービス。現時点では34店が参加している。このサービスにファーストキッチン・ウェンディーズの2店舗が加わった。既存の仕組みを活用することで、開発コストを抑えながら、需要を検証できると判断した。

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