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会長交代でパラに新風? IPC3代目は40歳のやり手

2017/10/12 日本経済新聞 朝刊

 9月8日、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで開かれた国際パラリンピック委員会(IPC)総会で、フィリップ・クレーブン会長(67)の後任を決める選挙が行われ、アンドルー・パーソンズ氏(40)が選ばれた。国際オリンピック委員会(IOC)が100年以上の歴史を持つのに対し、IPCは1989年創設の新しい組織で、パーソンズ新会長は3代目だ。

 60年にローマで開かれた第1回パラリンピックは、車いす選手の大会だった。その後、視覚障害や切断の選手、脳性マヒの選手も参加し、障害に応じた国際スポーツ団体などで構成する国際調整委員会(ICC)がパラリンピックを運営していた。ところが実動組織として十分機能せず、競技性の高いスポーツを望む選手から不満が高まったため、統一した運営団体としてIPCが設立されることになった。

 事務局はドイツのボンにある。一軒家のような地味な建物で、スタッフは約100人。パラスポーツの隆盛にあわせ、7年前から3倍に増えた。クレーブン前会長は車いすバスケットボールの元選手なのに対し、パーソンズ新会長は健常者。だが大学卒業後、01年に若くしてブラジル・パラリンピック委員会事務局長となって以降、一貫してパラリンピックに関わってきた。

 放映権を同委で買い取り、地元テレビ局に無償で与えて放送させ、パラアスリートを劇的に増やした。その結果、メダルランクで00年シドニー大会の24位から16年リオ大会で8位とパラ強国に引き上げ、スポンサーも獲得。そうした手腕が高く評価され、総会では1回目の投票で過半数を得た。任期は4年。この若きリーダーのもと、東京パラリンピックは開かれる。

(摂待卓)

[日本経済新聞朝刊2017年10月12日付]

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