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娘は母を見て育つ ヨシぺル大使、仕事と家族の両立観

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NIKKEI STYLE

タティアナ・ヨシペル駐日ルーマニア特命全権大使は2016年夏、同じ外交官である夫と2人の娘と共に来日しました。これまで米国やイスラエルにも赴任しましたが、いつも家族は一緒です。「女性が仕事を続けるのは一人では無理。夫や家族、社会のサポートが必要」と語るヨシペル大使。どのようにして仕事と家庭を両立させているのか聞きました。(聞き手はNIKKEI The STYLE編集長 中村奈都子)

――外務省に入ったのは1992年。ルーマニア革命後で環境が大きく変わっていく時でした。

「ルーマニアが民主化し、いろいろな機会があると感じて外交官になることを選びました。それまではエンジニアになるつもりでした。自分が外交官になれるなんて想像もできなかったのです。でも革命後は周りが皆やる気満々で、国を変えたいという意欲にあふれていました。私も欧州の中でのルーマニアのアイデンティティーを見つけたい、外交官として新しい国を築きたいと思うようになりました」

育児休業からの復帰、両親のサポート大きく

――外交官になって20年あまり。この間に結婚し、2度の出産を経験しています。

「外務省に入ってからしばらくは仕事最優先で働きました。結婚・出産してからは同じようにはいきませんが、家族のサポートがあったので両立できました」

「ルーマニアでは産後2年間、育児休業を取得でき、給与の約8割が支払われます。もちろん父親も取得できます。また、子どもは6カ月から保育施設に預けられるのでその段階で仕事に復帰することもできます」

「私の場合は仕事がとても面白かったので、2005年に長女を出産したときは7週間で復帰しました。2006年に次女を出産したときも6カ月で職場に戻りました。家族のサポートがあったからできたことです。長女を出産したときは米国に赴任していましたが、自分の母親が米国で一緒に暮らしながら子育てを手伝ってくれました。ルーマニアにいるときは母だけでなく父も子どもの世話をしてくれました。米国駐在中はベビーシッターの力も借りましたが、ルーマニアではシッターは利用せず、家族のサポートだけで両立できました。ルーマニアでは孫と一緒に過ごしたいと考える祖父母が多く、むしろシッターを頼んだら寂しがるんですよ」

「女性が仕事を続ける上で大切なことは家族全員で家事の責任を分けることです。全部自分でやろうとはせず、夫と平等に生活の責任を分けるのです。お母さんが家事の責任を全て任される社会では、仕事を続けることは困難です。家族の全員で責任を分けることができれば問題はなくなります」

――家族が責任を分担できればいいですよね。

「一番難しいのは子どもが小さいとき。母親として家族が最優先になるけれど、少し大きくなったら子どもは家族の役割に協力することができます。例えばペットボトルの蓋を分けたりラベルをはがしたり、自分たちの役割を持つことができます」

「私の両親も共働きだったので、家事を分け合っていました。母は料理をしますが、買い物は父親の役割で宿題を手伝ってくれたのも父です。私の夫は最初からとても協力的で、それはパートナーとしてとても大切なことです」

夕食はできる限り家族とともに

――お子さんとは米国、イスラエル、日本で暮らしています。

「子どもをルーマニアにおいて自分だけ海外赴任することは考えられませんでした。もちろん夫もです。同じ外交官ですが、ルーマニアでは希望すればできるだけ同じ赴任先にしてもらえます。子どもがいる場合は特にそうです。家族4人、色々な国で生活することはとても面白いです。むしろ子どもたちにとってつらいのはその国を離れるとき。子どもにとって友達はとても大事ですから」

「2人の娘は今、日本の学校に通っています。自分たちで学校に行って帰ってきます。大人の送り迎えが必要がない日本はとてもいい社会ですね。夕飯はできる限り家族で食べるようにしていますが、夜に仕事が入っているときは夫が食事を作ります。週末も仕事をしないで家族と過ごすようにしています。一緒にテニスをしたり自転車に乗って公園に行ったり。旅行先では新しい日本を発見して楽しんでいます」

――確かに日本は子どもが一人で外出できる環境にありますが、それでも女性がフルタイムで仕事を続けていくのは容易ではありません。

「日本の女性が子どもを育てながらキャリアを形成していく上で一番難しいのが残業だと思います。今の働き方を見直して、仕事の時間と家族の時間のバランスが取れるようになれば働き続けられます。少子化など他の問題も改善するでしょう。私の場合は両親のサポートがありましたが、全ての女性が同じ環境というわけにはいきませんから、夫や社会のサポートが不可欠です。成功した男性のそばには大抵、夫を支える妻がいますよね。女性も同じようにならないと」

「子ども、特に娘はお母さんのやることを見て生き方を学びます。お母さんが自分のキャリアも大切にすることで、自分もできると確信を持つわけです。将来結婚して家族をつくることしか道がないより、自分は何でもできると思える方がいいですよね。一生懸命勉強してやりたいことを頑張ったら、自分がなし遂げられることに限界はないんだと。だから女性には仕事と家庭のバランスを大切にしてほしいと思います」

 タティアナ・ヨシペルさん
 1967年生まれ。ルーマニアのヤシ国立工科大学繊維工学部、ブカレスト国立政治行政大学マスコミ学部を卒業し、92年に外務省入省。96~2000年と01~06年の2度にわたって在米ルーマニア大使館、07~13年に在イスラエルルーマニア大使館で勤務。04年に同じ外交官であるエオワド・ヨシペル氏と結婚、05年、06年に女児を出産。16年から現職。

日本経済新聞社では11月16日13時30分から「日経ウーマノミクス・シンポジウム」を開催します。今年のテーマは「女性が拓くスマートワーク新時代」。労働時間の短縮が話題となるなか、女性の働き方や生活はどのように変わっていくのか。企業や社会はどう対応していくのかについて議論します。ヨシペル大使にも「女性大使の目で見た女性の働き方改革」と題して講演いただきます。参加申し込みはhttp://nwp.nikkei.com/event/symp2017/

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