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ビジネス英語・今日の一場面

表現の「強さ」に要注意! 誤解される3つの断り英語 デイビッド・セイン「影の英語」(48)NOと言う

2017/10/12

 ひとつの言葉は様々な顔を持っています。日本人の言葉が意図していない意味合いで伝わることもあります。日本人向けの英語教育で豊富な経験を持つデイビッド・セインさんが、日本人が使いがちな言葉から「影にある意味」を紹介します。今回は、相手にNOと言う場面です。

◇  ◇  ◇

 仕事でも日常でも、熱心に勧めてくれる相手にNO.と言わなければならない場面が少なくありません。ハッキリNO.と言う? それとも事情をクドクド説明する? なかなか迷うところではあります。

▲No, I'm not interested.
正しい訳:結構です。興味はありません。
影の意味:だめ!興味はない!

 受け入れる場面では少々言い方に不器用さがあっても相手は受け入れられたことで気をよくしますので、言い方はそれほど問題にはなりません。断る場面でこそ、言い方には特に気をつけたいものです。この表現は「強さ」が感じられる断り方になります。

▲I refuse.
正しい訳:断ります。
影の意味:絶対にOKと言わないからね!

 「断る」にはrefuseの他にreject, decline などがありますが、refuseは一般的で幅広く使われる言葉です。rejectには「断固として拒絶する」意味があり、declineには「ご招待や申し出を丁寧に断る」意味があります。「受け入れない」という意思を表す場面でのrefuseにはやはり強さがあることを覚えておきましょう。

▲I want to say no.
正しい訳:NOと言わせていただきます。
影の意味:NOと言いたいのですが……。

 I want to say no. はそのあとにbutが続くという含みがあり、I want to say no, but I might say yes. 「NOと言いたいのですが、YESとなるでしょうか」の意味に聞こえ、これでは明確な断りにはなりません。

これなら「影の意味」はない!

◎I'm afraid I can't help you.
 残念ですが、お役に立てません。

 この場合は断ることを前提としています。If we're interested, we'll contact you.「興味がありましたら、ご連絡いたします」を加えるのもいいかもしれません。

◎I'm sorry, but I don't want to waste your time. We're really not interested.
 申し訳ないのですが、お時間を無駄にさせたくありません。

 無理な場合は早々に断るのも誠実さの表れになります。この場合のreally は「本当に」ではなく「どう考えても」の意味。

◎If you'd like, please e-mail me and we'll consider your information.
 よろしければ、メールで情報を送ってください。検討します。

 あなたがこの話をネガティブにとらえず、少々でも関心を持つのであれば、情報はあなたの大切な判断材料になるはずです。

あなたが知らない本当の使い方―― consider

 considerは「よく考える」特に「何か決定を下す前によく考えてみる」の意味があります。「名詞」はconsideration「考慮、判断、検討」となります。think 「思う、考える」とは違うニュアンスがあるので、そのあたりを押さえておきましょう。

That company should not be considered safe to do business with. あの会社はビジネスを行うには安全だと考えるべきではないでしょう。

*consider safe: 安全と考える、安全と見なす

*The water is no longer considered safe to drink.:その水はもはや飲料用としては安全とは考えられていません。

We need to consider this proposal favorably. It has a lot of potential. 我々はこの提案を前向きに考える必要があります。多くの可能性がありますから。

* consider…favorably:~を前向きに捉える(考える)

Before making a decision, let's consider this problem from various angles. 決断を下す前に、この問題は様々な角度から考えてみましょう。

* consider… from various angles:~を様々な角度から考える

All things considered, my proposal wasn't perfect. あれこれ考えてみると、私の企画書は完全ではありませんでした。

*All things considered:あれこれ考えてみると、様々なことを考慮してみると

*When/If all things are considered の意味。

I recommend changing this policy. Would you consider it? この方針の変更をお勧めします。ご検討いただけないでしょうか?

*considerは「熟慮する、検討する」の意味で、単に「考える」だけではなく「検討したのちに回答をする」の意味になります。

I can't promise you anything, but I'll consider it. 何もお約束できません、検討して回答します。

*このように言えば相手は、たとえ、それが断りであろうと必ず回答があると考えます。

A: Would you get the meeting room ready? B: Consider it done. A: 会議室を用意していただけますか? B: 承知しました、お任せください。

*「それを終わったものと考えてください」が直訳。「私がこれをすれば、すでに終わったも同然」すなわち「承知しました、お任せください」の意味。何かを依頼された場合など、非常に前向きな回答になります。

Taking her experience into consideration, we can't blame her. 彼女の経験を考慮に入れれば、彼女を責めることはできません。

*take…into consideration:~を考慮に入れる

*When/If we take…into consideration の意味。ややフォーマルなので、Considering her experience…としてもOKです。

We need a considerable amount of time and money to complete this project. このプロジェクトを完遂させるためには相当な時間と資金が必要です。

*considerableはconsider + able: 相当な、注目に値すべき、考慮すべき

*a considerable amount / number of…: 相当量の/相当数の

It was very considerate of you not to ask for my comment. 私のコメントを求めずにいてくださったのはとても思いやりを感じました。

*considerateはconsiderから派生した「形容詞」。「(考えた上での)思いやりのある、慎重な、気が利く」の意味があります。

 日本人と英語で話をするとI think…を非常に多用することに気がつきます。think は「ふと頭に浮かぶ」あるいは「自分が感じる」のように主に「主観的な気持ち」を表す場合に使われます。そのため I think を多用すると優柔不断なイメージを与えかねません。特にビジネスでは、 I think 一辺倒ではなく、他の「考える/思う」も覚えておくと便利でしょう。

 例文でも分かるようにthinkに比べるとconsiderには「時間をかけて(頭を使って)考える、熟考する」のニュアンスがあります。

 また日本人が滅多に使わないフレーズに I suppose…があります。I think より穏やかで上品な響きがありますが、自分の直観から「~という気がします」のニュアンスになります。

 I guess he won't accept this offer. なら「彼はこのオファーは引き受けないと思うわ」となりますが、この場合の guess は「推測する」の意味になります。特に何か情報を集めたりしたわけではなく、「直観でそう思った」のニュアンスがあります。

 Guess what? は「何だか推測してみて!」が直訳になりますが、大ニュースや秘密の話を伝えるためのひと言。「ねえ、聞いて聞いて!」のように使われます。

Never give up!

: Dセイン

デイビッド・セインの「ビジネス英語・今日の一場面」は木曜更新です。次回は10月19日の予定です。

デイビッド・セイン David Thayne
 米国出身、20数年前に来日。 翻訳、通訳、執筆、英語学校経営など活動は多岐にわたる。企業や学校の人気セミナー講師。英語関連の出版物の企画・編集を手掛けるAtoZ(http://www.atozenglish.jp)・AtoZ 英語学校代表。

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