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食を旅する

マツタケ、味と見た目は別 手ごろにおいしく食べる法

2017/10/10

「秋の味覚」の不動のエース、マツタケ。価値も実力も超一流だ。いまだ栽培技術は確立されておらず「生えたら取れる、生えなきゃ食べられない」。それでも秋になったら一度は食べておきたいと誰もが思うものだから、相場はぐんぐん上昇するばかり。そんなマツタケの「禁断の魅力」を探りに、産地である長野県豊丘村を訪ねた。

 朝8時半、豊丘村役場に隣接する飯伊森林組合北部支所の前には長蛇の行列ができていた。早い人は8時前から並んでいるという。10月の初めとはいえ、長野の山間部、朝の気温は10度台前半と肌寒い。

「秋の味覚」の不動のエース、マツタケ

 行列に並ぶ人たちのお目当てはマツタケ。山の松の木に生えるマツタケだけに森林組合が販売の窓口になっている。山を持つ人たちが、自分たちの山で見つけたマツタケをここに持ち込み、販売するのだ。いわば「直販」のシステムで、中間マージンがない分、市場価格に比べ驚くほど手ごろな価格でマツタケを手に入れることができるのだという。

 しかし「運を天に任せるしかない」のがマツタケ取り。計画的な入荷は望むべくもなく、特に今年は出が悪く、この日は、整理券を配布する形で一人一箱限り、50箱限定の販売になった。配られた整理券は、行列の半ばでなくなってしまった。

 すべて「天然もの」だけに形は不揃いだ。大きなものが1本だけ、小さなものが何本か……など形のよし悪し、総重量などを勘案して、おおよそ7000~8000円程度にセットされた箱を、整理券の順番で選んで購入していく。9時の開店から30分もしないうちにすべて売り切れてしまった。

店頭に並んだマツタケ 形も大きさもまちまち

 事務所で金原史人支所長に話を聞く。

 マツタケは計画的な生産はもちろん不可能で、時期も豊丘村では9月中旬から10月中旬までのわずか1カ月ほど。今年は初動が悪く、朝の行列になってしまっているという。それはもちろん、相場にも跳ね返る。

 行列しても手に入らないかもしれない、市価よりお手ごろとは言っても決して安くはない。それが分かっていながら食べたくなる、行列してしまうマツタケ。地元の人たちはいったいどのように食べているのだろうか。

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