地球の奇跡! 目を疑うほど色彩豊かな動物たち
動物がカラフルなのは、単に見た目だけの問題ではない。彼らが目立ったり目立たなかったりするのは、往々にして生き残るための適応だ。
たとえば、鳥のような動物では、体の色次第で繁殖のチャンスが増えることがある。オスの鳥はメスより色鮮やかで装飾的になり、飾りが際立っているほうがメスに選ばれる傾向がある。
こうしたより好みは「性選択」と呼ばれる。敵を含めた周囲の環境によって決まる「自然選択」と異なる進化の道筋として、チャールズ・ダーウィンが提唱した概念だ。異性には色彩が豊かなほど気づいてもらいやすいかもしれない。しかしその一方で、敵の注意を引かないようにするには、カムフラージュを利用したほうがいいのかもしれない。つまり、性選択と自然選択は別ものというわけだ。
自然選択の結果、色鮮やかになることもある。クラゲのような見た目のカツオノエボシには、青と紫色をしている部分がある。カツオノエボシは海面を漂うため、大量の紫外線を浴びる。明るい青と紫色は、細胞にダメージを与える危険な紫外線を吸収して、日焼け止めのような働きをしているという説がある。
シマウマの縞模様や色が変わるカメレオンの肌から、透きとおった海の生きものまで、この地球には信じられないほど色彩豊かで美しい動物たちであふれている。
次ページで、目を疑うほど色彩豊かな動物たちの写真10点をまとめて紹介しよう。
(文 Sarah Gibbens、日経ナショナル ジオグラフィック社)
[ナショナル ジオグラフィック ニュース 2017年9月19日付]
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