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広がる自転車シェア スマホ解錠・カード決済で気軽に 会員登録時に保険内容を確認

NIKKEIプラス1

2017/10/12

無人駐輪場から24時間いつでも借りられる(東京都千代田区)

 最近、東京都心でスーツ姿で赤い自転車に乗っている人をよく見かける。街中の専用駐輪場にある自転車を共同利用する「自転車シェアリング」だが、どんなところが便利なのだろうか。

 自転車シェアの登録会員になると、サービス地域に複数ある無人の専用駐輪場で自転車を自由に借りたり、返したりできる。多くはスマートフォンや電子マネーのカードに入っているICチップ「フェリカ」が自転車のカギ代わりになっており、利用料金は主にクレジットカードで決済される。

 会社近くでよく見かける赤い電動アシスト自転車は、NTTドコモ系のドコモ・バイクシェア(東京・港)が東京都心の9区で地元自治体と共同で展開しているもの。利用料金は30分162円で、専用駐輪場は千代田区だけで58カ所ある。朝の通勤時間帯は降車駅から勤務先までの「時短」に利用している人が少なくないという。

 記者(40)もドコモ・バイクのサービスを利用してみた。会員登録はインターネットのサイト上で名前やパスワード、携帯電話のメールアドレスのほか、クレジットカード情報を入力するだけ。所要時間は10分ほどで、完了するとメールで8ケタの番号が送られてくる。

 会員登録を終えたら駐輪場へ。初回の利用時に、自転車に付いている操作パネルで8ケタの番号とカギとして使うスマホやICカードを登録すると、カギと会員情報がひもづけされる仕組みだ。

 「Suica(スイカ)」「nanaco(ナナコ)」といった電子マネーはあくまでカギであり、これらの電子マネーで料金を支払うわけではない。料金は会員情報として登録したクレジットカードで決済するか、ドコモ携帯電話のユーザーなら携帯料金に上乗せして支払う。

 ソフトバンク系の「ハローサイクリング」、中国資本で札幌市で8月にサービスを始めた「モバイク」はクレジットカードか一部のデビットカードで決済する。

 乗り心地はどうだろうか。自転車シェアは車輪のサイズが小さいものが多い。記者は身長173センチだが、サドルをめいいっぱい上げても、やや窮屈な感じがした。前カゴは小ぶりで、通勤で使っているショルダーバッグがはみ出てしまう。短時間なら苦にならないが、体の大きい外国人が観光などで長時間乗るとつらいかもしれない。

駐輪場はスマホのアプリで探せる

 一方、自転車を借りる手続きはとても簡単だ。初回の利用時にフェリカを登録しておけば、2回目以降はフェリカをかざすと自動的に解錠される。返すときは手動でカギをして操作パネルのボタンを押すと、返却確認の携帯メールが送られてくる。

 どの駐輪場に何台の自転車があるか、スマホでリアルタイムで確認できるのも便利だ。短距離ならタクシーよりずっと安いし、地下鉄やバスなど公共交通機関よりも便利な場合もあるだろう。日中もスーツ姿で乗っている会社員がいるのもうなずける。ただ、就業規則などで自転車での通勤や外回りを禁じている会社もあるので気をつけたい。

 ドコモ・バイクは東京の7区を除き、地域ごとに会員登録しなければ使えない。一方、ハローサイクリングは全国共通で地域をまたいで利用できるし、モバイクは中国、英国など海外7カ国でも利用できる。フリーマーケットアプリ運営のメルカリ(東京・港)も早ければ2018年に、自転車シェアに参入する計画。多くは乗った分だけ料金がかかる仕組みなので、複数サービスに登録しておいてもコストはかからない。

 自転車の事故で他人にケガをさせたりすると、高額の損害賠償を責任を負うこともある。自転車シェアの場合、こうした万が一のリスクに備える保険料が料金に含まれている事業者もある。会員登録するときによく確認しておきたい。

(藤井良憲)

[NIKKEIプラス1 2017年10月7日付]

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