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高血圧、季節や時間で対策 専門家「降圧剤も使って」

日経ヘルス

2017/11/20

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日経ヘルス

血圧の上昇には波がある。加齢による加齢変動、秋から冬にかけて高まる季節変動、1日のなかの日内変動、そして運動など心拍ごとの変動、さらにストレスなどでも変動する。自治医科大学病院循環器内科の苅尾七臣(かりおかずおみ)教授らは、こうした波が重なり、増幅することが心血管イベントの引き金になるという「共振仮説」を発表している。

(イラスト:谷小夏)

こうした血圧上昇のピークが重ならないようにすることは、心血管イベントの予防にもつながると考えられる。例えば、血圧が上がりやすい冬の朝に、強いストレスが加わるようなことを避けるなどの工夫も、対策になるというわけだ。

■朝の家庭血圧管理でリスクを下げる

診察室血圧の上が140以上、下が90以上の場合は高血圧と診断される。その理由について苅尾教授は、「血圧がこれ以上の場合、降圧剤の服用などの治療を受けると、心血管イベントなどによって亡くなる可能性が低下することが膨大な臨床研究によって明らかになっているからだ」と説明する。

ただ「これぐらい年齢相応」と治療を受けない人が多いのも事実だ。日野原記念クリニックの久代登志男所長は「日本では降圧剤による治療が必要な人の半分ぐらいしか薬をのんでいない」と危惧する。そして、「降圧剤にも副作用はあるが、予測できない重篤なものは稀である。定期的に通院し、検査を受けていれば、生涯に渡って服用しても安全だ」と話している。

では、治療目標となる血圧はどれぐらいなのか。国内で行われた最新の臨床研究では、年齢を問わず、これまで以上に厳密に血圧を管理することが重要なことが分かってきた。「特に糖尿病や慢性腎臓病(CKD)の患者は、診察室血圧と早朝家庭血圧の両方を良好に保ってほしい」と久代所長はいう。

心血管イベントのリスクは血圧管理のレベルと密接に関わっている。苅尾教授は「生活改善や降圧剤による治療で、早朝の家庭血圧(収縮期血圧)を125未満に、診察室血圧を130未満に保つことで心血管イベントのリスクを最小にできる」とアドバイスしている。定期健康診断などで高血圧と診断されたなら、積極的に家庭血圧も測り、日常の血圧管理について医師と相談してほしい。

苅尾七臣さん
自治医科大学病院循環器内科教授。自治医科大学卒業。コーネル大学医学部循環器センター・ロックフェラー大学客員研究員などを経て、2009年から現職。ほかにロンドン大学医学部循環器病学研究所の客員教授なども歴任。
久代登志男さん
日野原記念クリニック(聖路加国際病院連携施設)所長。日本大学医学部卒業。駿河台日本大学病院にて循環器科助手となる。クリニカルフェローとして3年間米国に留学。その後、日本大学医学部総合健診センター勤務を経て、2014年から現職。

(ライター 荒川直樹)

[日経ヘルス2017年11月号の記事を再構成]

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