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タオルを握れば血圧下がる 1日10分、週に3回

日経ヘルス

2017/11/13

PIXTA
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 血圧測定の結果、高血圧の値ではないからと安心してはいけない。高血圧は年齢とともに進行する。特に肥満の人、両親のどちらかが高血圧の場合は、やがて高血圧を発症しやすい。現在、正常高値血圧の人もそうだ。自治医科大学病院循環器内科の苅尾七臣(かりおかずおみ)教授は「女性の場合は、更年期にホットフラッシュ(のぼせ)の症状があった人、妊娠高血圧症候群の経験がある人もリスクが高い」と話す。

 専門家が対策の一番目に挙げるのは肥満解消だ。日野原記念クリニックの久代登志男所長は「体重を1kg落とすことで、血圧は1.7~2下がるという研究報告もある。減塩、運動習慣などの生活改善を合わせて、正常高値血圧の人の血圧を4~6下げるということは、高血圧の予防と健康管理上、非常に大切なこと」とアドバイスする。

 早め早めの生活改善なら無理することもない。減塩は、まずは10g以下が目標。運動は、1日7000~8000歩、歩くことが基本だが、特に血管をしなやかにする効果が期待できるのがインターバル速歩だ。軽く汗ばむほどの速歩5分間とゆっくり散歩5分間を繰り返す。すでに血圧が高い場合は、主治医に相談しながら行うといい。

 また、新たな血圧改善法として注目されているのが「ハンドグリップ法」。カナダの医師が考案し、米国心臓協会(AHA)でも血圧改善の補完療法として挙げている。デジタル握力計を用い「最大握力の30%の力で2分握り1分休む」を左右2回ずつ行う。

 この方法を基に、より手軽にできるようアレンジしたのがフェイスタオルを使った方法。「1日に10分、週3日以上続けることで効果が得られる。血圧を下げるメカニズムが、ほかの生活改善と異なるので、相乗効果も期待できる」と久代所長は話す。

(イラスト:谷小夏)
久代所長の『高血圧がスーッと落ち着くタオルグリップ法』(洋泉社)を基に作成(イラスト:三弓素青)

 次回の記事では、血圧変動を抑える生活習慣や、血圧管理のポイントについて紹介する。

苅尾七臣さん
 自治医科大学病院循環器内科教授。自治医科大学卒業。コーネル大学医学部循環器センター・ロックフェラー大学客員研究員などを経て、2009年から現職。ほかにロンドン大学医学部循環器病学研究所の客員教授なども歴任。
久代登志男さん
 日野原記念クリニック(聖路加国際病院連携施設)所長。日本大学医学部卒業。駿河台日本大学病院にて循環器科助手となる。クリニカルフェローとして3年間米国に留学。その後、日本大学医学部総合健診センター勤務を経て、2014年から現職。

(ライター 荒川直樹)

[日経ヘルス2017年11月号の記事を再構成]

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