「ぎっくり腰」予防にも 腰・膝の負担が小さい動き方メディカルトレーナーが教える体に優しい歩き方(下)

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ソファから立ち上がるとき、こんな姿勢になっていない? 実はこの姿勢、腰への負担が大きいそうです。では、どうすればいいでしょう(写真 松川智一、以下同)
ソファから立ち上がるとき、こんな姿勢になっていない? 実はこの姿勢、腰への負担が大きいそうです。では、どうすればいいでしょう(写真 松川智一、以下同)

前回「腰痛・膝痛持ちでも痛くない! 疲れない歩き方の極意」に引き続き、メディカルトレーナーの夏嶋隆さんに、膝痛や腰痛がある人にとっても負担が少ない、体に優しい動き方について話を聞いた。今回は、混雑した場所での歩き方や長距離歩きの技、荷物が多いときの技、そして、ソファや正座から立ち上がるときのコツを紹介する。

混雑した所での技 ~ユラユラ昆布歩き~

週末の街歩きや人気の美術展など、混雑したなかを歩くと疲れを感じる人は多いだろう。人の流れに対して踏ん張り、背骨が固まっていることも一因。ポイントは背骨をしなやかにくねらせ、骨盤でバランスを取ること。流れに逆らうことなく、体をほぐしながら歩く。

【「ユラユラ昆布歩き」の正しい方法】

踏ん張らず、むしろリラックス。歩きながら自分の体をほぐすつもりで、背筋を張らずに柔らかく保つ。足を骨盤幅に広げ、腕を振ろうとせず、骨盤の動きに合わせて背骨を水中に漂う昆布のようにユラユラと柔軟に動かす。

長距離歩きの技 ~腕横振り歩き~

短距離走者とマラソンランナーとではフォームが違うように、歩くときも距離に応じて腕の振りを変えたほうがいい。長距離を歩くときは、上体を柔らかく保ち、腕は骨盤の動きを助ける横振りにすること。すると、縦に振るより力まず、自然に歩ける。

【「腕横振り歩き」の正しい方法】

上体を柔らかく保ち、肘を軽く曲げて肩甲骨を前後に揺らすつもりで、腕を横に振る。こうすることで、腕と肩甲骨の動きに合わせて自然に骨盤が前に押し出される。足の運びがスムーズになり、疲れにくい。

【「腕横振り歩き」の間違った方法】

短距離走者のように、腕を縦に振ると、背筋に力が入りやすく、長距離歩行では疲れるだけ。また縦振りでは自然に大股歩きになり、かかと着地になりやすい。

荷物が多いときの技 ~骨盤幅スタンス歩き~

荷物が多いときは、前のめりになったり姿勢が左右に傾いたりしやすく、首や肩に負担がかかって疲れやすい。歩き方のポイントは、重力を受ける範囲を狭くすること。荷物はできるだけ体に寄せて持ち、骨盤幅で歩いて、体のぶれを最小限にするといい。

【「骨盤幅スタンス歩き」の正しい方法】

大きな荷物があるときでも、左右の足は骨盤幅を保ったまま平行に前に出すと、安定感があり、体のぶれが少ない。体がぶれないと、腕も肩甲骨の揺れに引っ張られて揺れる程度のため、荷物に振り回されずに済む。

【「骨盤幅スタンス歩き」の間違った方法】

荷物を持っているときに、一直線上に足を出す「モデルウオーク」をすると、体が揺れやすくなる。体を真っすぐ保とうとして、肩や首筋など上体に無駄な力が入り、体に負担がかかりやすい。

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