年2回、ミラノで開催される世界最大級の靴の国際見本市「MICAM(ミカム)」。2017年2月の開催時には、ゆったりしたパンツの流行を受けて「幅広」の紳士靴が目立った。モード全般で英国調が復活するなか、それにあうカントリー色の茶系統も人気を集める。ユニークで目を引く展示物を含めて、その全貌をレポートする。
国際見本市「MICAM」の全貌
MICAMは「Mostra Internazionale Calzature Accessori Macchinari(靴・資材・製靴機械国際見本市)」の頭文字。会場は全7フロアに分かれていて、世界から集まった靴ブランドのブースが集まる。ただし現在は靴資材、製靴機械の展示は行っていない。
会場は「ラグジュアリー」、「コンテンポラリー」、「アクティブ」、「コスモポリタン」など靴のジャンルごとに全7つのエリアに分かれ、通路の上にかかるリボンの色をたどると、それぞれのエリアにたどり着ける。グッチなどハイブランドブースが集まるエリアもある。
様々な靴のオブジェも
広場に現れた巨大な靴のオブジェ。実は内部がバーバーのブースになっており、その場でヘアカットが可能だ。靴を模したオブジェだがシューメーカー以外にも、異業種からの出展もあり、展示内容の多様性を感じさせる。
職人が作業をパフォーマンス
イタリアは手工業が政策によって保護されており、写真の「イル・ジェルゴ」のようにハンドメイドの靴作りを行うブランドが多く残る。そのようなブランドにとって、ミカムは自身の靴作りをアピールする絶好の機会となっている。
コンフォートシューズの提案が多数
ドレスシューズにおいても、歩きやすさを重視した靴のつくりやディテールの提案が多く見られた。写真の「フランコ チーマダモーレ」のブース入り口には、靴の反り返りの良さをアピールする機械仕掛けが設置されており目を引いた。