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老後の交際費は「サンカク」で 義理や見えは捨てよう 経済コラムニスト 大江英樹

2017/10/19

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 私は老後の人付き合いに絡むお金の使い方の基本は「サンカク」だと考えています。サンカクとは夏目漱石が『吾輩は猫である』で金をつくるにも三角術を使わなくちゃいけない、と書いたことに由来するそうです。オリジナルは「義理をかく」「人情をかく」「恥をかく」ですが、私は人付き合いについては、語調もいいので「義理かく」「見えかく」「恥かく」と使っています。要は付き合いに無駄なお金は費やさないという考え方になります。

 これにはいろんな意見があるでしょう。むしろ老後は孤独に陥らないように、少しぐらいお金はかかっても積極的に人との付き合いはすべきだという人もいます。

 しかしながら、私はサンカクで全く問題ないと思っています。人とのコミュニケーションが大切であることはその通りですが、だからといってお金をかけても無駄と思えることが多いからです。私の体験を基に、2つ具体例を挙げて説明しましょう。

■年賀状を出すのを実質的にやめる

 まず、私は会社を退職してからは年賀状を出すのを実質的にやめました。現役の会社員のときは、500~600枚くらい年賀状を出していましたが、ほんの数枚に減らしました。現役時代に出していたのは8割が会社関係です。

 私の場合、会社を辞めると同時に会社関係の付き合いは気の合う数人を除いてなくなりましたから、義理で出していた年賀状は全く必要なくなりました。その代わり、退職後に新たに交流の始まった友人たちは大勢いますが、多くは日ごろ私のセミナーに参加してくれたり、SNS(交流サイト)やメールで日常的にやり取りをしたりしているので年賀状を出す必要はありません。

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