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白河桃子 すごい働き方革命

役員でも減収あり? 評価改革は経営層から始めよう カゴメ CHO(最高人事責任者) 有沢正人執行役員インタビュー(前編)

2017/10/11

有沢正人氏略歴:1984年協和銀行(現りそな銀行)入行 人事などを経験。2004年HOYA 人事・戦略最高責任者、2008年AIU保険 人事担当執行役員。2012年カゴメ入社、同年10月に執行役員人事総務部長、2017年10月にCHO(最高人事責任者)就任(写真:吉村永)

 働き方改革の要は「評価と報酬の改革」です。現場の社員は努力して生産性を上げようとしますが、「生産性を高くし、時間を短くして」働いた人ほど残業代(=給料)が減るという問題に突き当たります。ここに手を入れないと、やる気がある社員のモチベーションを下げてしまいます。評価システムはどのように変えればいいのか。人事や評価のドラスチックな改革に取り組んでいる、カゴメ執行役員の有沢正人さんに詳しくお話を伺いました。

■経営戦略で最も重要なのは人事改革

白河桃子さん(写真:吉村永)

白河桃子さん(以下、敬称略) 有沢さんは、2017年10月からCHO(最高人事責任者)というお立場になられたそうですね。

有沢 CHOとは、「Chief Human Resource Officer」の略で、人事に関する全責任を世界的に負うという立場です。カゴメでは初めて創設されたポジションなんです。

 私はこれまで、さまざまな会社で経営者と共に人事戦略を立てて改革を行ってきました。カゴメは、グローバル化を進める中で「経営戦略の中でも、人事戦略が一番大事だ」と考え、2012年1月に私を特別顧問として登用したのです。

 私が入社した翌年に、中期計画が立てられました。5つの大きな柱のうち、第1に挙げられていたのが「人事制度の改革」です。人事を変えていかないと、会社も変わらない。そんなメッセージを、経営陣は従業員の方々に示したわけです。

 入社から6カ月後、会社の現状をリポートしたときに、私は経営陣に向けてかなり厳しいことを伝えました。このままでは、グローバル化に遅れてしまう。カゴメの文化は非常にいいものだが、DNAを引き継ぎながらも新しいことをやっていかなければならないと。

 今回、私がCHOになったのも、引き続き、人事や評価制度の改革をどんどん進めてほしいという経営陣の意志の表れなのではないでしょうか。

白河 人事と経営が一体となって改革を進める。その意志の表れがCHOという役職なのですね。

■給与は「人に払う」から「成果に払う」へ

白河 そうなってくると、外から新しい人材を獲得することも大切ですが、社内の人の能力を最大化するための人事も必要になってきますね。

有沢 おっしゃる通りです。人事はオペレーションだけやっていればいいという時代はとっくに終わっています。人事は経営の一環だということを、人事自ら発信して経営陣を動かし、経営陣もそれにちゃんと応えていかなければ、会社は伸びていかないでしょう。

 例えば、働き方改革を進めようとして、人事はパワーポイントで制度をつくり、社内に通達するだけじゃダメなんです。

白河 働き方改革の講演にいらっしゃる人事の方とお話をしても、その先にいくのが難しい。抵抗があるという。運用までしっかりやらなければなりませんよね。

有沢 そうなんです。カゴメは、私が入社してから人事改革を積極的に進めてきました。中でも最大のものは、評価制度の改革です。

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