日経トレンディネット

ACCの車速を60km/hにセットして走ったところ、クルマの姿勢が傾くようなきつめのカーブではステアリングアシストが途中でOFFにはなったが、OFFになったからとすぐにステアリングが戻るわけではなく、進行方向は維持されるので、ドライバーはステアリングを増し切りすればいいだけ。道路をトレースする精度の高さに正直驚いた。もちろん首都高をツーリングアシストだけで走るのは不可能だが、ノロノロ運転や渋滞の多い状況下なら、かなりアシスト機能の恩恵が受けられそうだ。

カーブに差し掛かれば進行方向にステアリングを切る感覚がある

カーブ走行中に横方向への加速度が0.2Gを超える場合、アシストはOFFになるというが、感覚でいえばクルマがロールするような、見た目で分かるきついカーブではOFFになるようだ。カーブでのアシストはもっと拡大できるのではないかと、開発者に尋ねてみると、「可能だが、アシスト力が大きくなるためシステムにクルマを操られている感覚が強くなってしまう」という。またドライバーがステアリングを制御する際に、アシスト力の 影響でステアリング操作にスムーズさが失われ、違和感につながることや、急な回避動作が必要な時にアシスト力が大きいと、わずかな遅れにつながる可能性もあるという。それでも「交通量が激しく、合流が多く、きついコーナーも多い首都高は正直厳しいが、なるべく機能がOFFにならず、OFFになっても短時間で復帰することは、感じてもらえるはず」と開発者が話すのは、日本各地の高速道路を実際に走り込み、ていねいに機能を作り込んできたという自信の表れだろう。

アイサイト・ツーリングアシストは既存のアイサイトのアップグレードという位置づけだけあって、追加された機能からすると価格上昇は決して大きくない。何より操作が簡単なのがいい。

現時点ではレヴォーグとWRX S4のみの搭載だが「インプレッサ」などに搭載される日も遠くはなさそうだ。

(文・写真 大音安弘)

[日経トレンディネット 2017年9月21日付の記事を再構成]

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