津田大介、eスポーツに興味津々 世界で花開く3要素

「海外ではPCゲームがすごく発展しています。日本では据え置きのプレイステーションなどゲーム専用機とパソコンゲームのシェアが7対3くらいなのに対し、海外では半々か、場合によってはパソコンのほうが多いくらいです。日本市場でも今、ゲーミングパソコンの動きが良くなってきました。パソコンの市場が緩やかに縮小しているなかで、ゲーミングパソコンは成長率こそ1桁台ですがここ2~3年で伸びています。そこで我々も、10年前から展開しているハイエンドのプレミアムブランド『ALIENWARE』に加え、昨年からはミドルエンドやカジュアルゲーマー向けにデルブランドのゲーミングパソコンを出して、二面態勢で幅広いゲーマーに対してアプローチしています」

確かに、パソコンならネットにつながっているのが当たり前なので、eスポーツに対する親和性はコンソールより高いのかもしれない。ゲーミングパソコンはビジネス用パソコンより高価だが、eスポーツのような対戦ゲームにハイスペック機が求められるのはよく理解できる。柳沢氏はまた、ゲームメーカーの戦略の変化もあると指摘する。

「一つのタイトルをコンソールゲーム機向けだけ出すというのが、これまでの日本メーカーの特徴でした。一方、海外のゲームメーカーはマーケットが大きいパソコンを取らないとまったく意味がないので、みんな最初からコンソール版とパソコン版を同時発売します。そんな海外タイトルのやり方が日本にもだんだんなじんできたんです。日本でも、スクウェア・エニックスの『ファイナルファンタジーシリーズ』みたいに、海外を取りたいタイトルはパソコン版が同時発売になっている。最近はそういう流れがだんだん増えていて、コナミの『メタルギアソリッド』やカプコンの『ストリートファイター』など、ワールドワイドに通用するタイトルはパソコン版の同時発売が欠かせなくなってきています」

スマホを除くと頭打ちになっているゲーム市場で、日本のメーカーもパソコンゲームに活路を見いだしているということだろう。

デルのマーケティングマネージャー、柳沢真吾氏。中央はゲーミングパソコン「ALIENWARE」のハイエンド機「Area 51」コンセプトモデル

eスポーツがブレークした3つの要素

取材を進めてきて、次第に像を結んできたイメージがある。

1980年代や90年代にもゲームのうまい人を集めた大会があった。でもそれは一部のゲーム好き向けで、クローズドなものだった。

それが大きく変わってオープンになった潮目は、やはりインターネットの普及なのではないか。以前と違って、ライブストリーミングで中継すれば、その場にいなくても世界中の人たちが見ることができる。その結果、プレーヤーたちは大きな注目を集めることになり、人気プレーヤーが生まれる。ファンになった人たちがTwitterやFacebookのようなソーシャルメディアを使い応援することで、プレーヤーの人気はさらに大きくなる。

「ゲーム」「ライブストリーミング」、そして「ソーシャルメディア」という3つが重なったことによって、今のeスポーツの活況につながったと考えれば納得がいく。

前出・NEWZOOのCEO兼共同創業者であるPeter Warman氏にもインタビューできたので、この認識が正しいかどうかを聞いてみた。

「そうですね、それらが一つになってゲームの発展を助けています。かつてプレーヤーと視聴者はバラバラに離れていましたが、ライブストリーミングによってすべてがつながり、その最上位にeスポーツのプロフェッショナルのレイヤー(階層)がある。これは完全に新しいエコシステムです」

Warman氏は、eスポーツはゲームの世界にとどまらない可能性を持つとも語る。

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