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個人賠償責任保険 「他人にケガ・器物破損」で役立つ 重複加入や補償切れに注意

2017/10/7

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日常生活の中で誤って他人にケガをさせたり物を壊したりして相手から賠償を求められることがあります。そんなときに備え、加入していると安心なのが個人賠償責任保険です。ただ、補償内容をよく理解していない人や、加入していても忘れているという人もみられます。商品性をおさらいしておきましょう。

個人賠償責任保険は、日常生活の中で起きた事故によって、他人の物を壊したりケガをさせたりして法律上の賠償責任を負った場合、保険金が支払われます。

「百貨店の売り場で陳列されていた陶器にバッグを引っかけ、落ちて割れた」「飼い犬が散歩中、小さな子どもの腕にかみついて傷を負わせた」。こうした事故はいつ起きても不思議ではありません。多額の賠償を求められることもあるので、個人賠償責任保険へのニーズは多そうです。

ただし、この種の保険は単独の商品としては売られていないのが通常です。自動車保険や火災保険、傷害保険などの特約として保険会社は取り扱っています。特約保険料は月額で100~200円ほどです。本人だけでなく家族が起こした事故もカバーします。配偶者や同居する親族のほか、別居する未婚の子どもも通常は対象となります。

■補償額の上限、1億円が一般的

補償額(上限)は商品により異なりますが、火災保険に付ける場合は1億円が一般的です。自動車保険の特約では無制限の例が目立ちます。ファイナンシャルプランナーの平野敦之氏は「安心のためには最低1億円の補償はほしい」と話します。

商品によっては海外での事故までカバーするタイプもあります。ただし、補償額は国内が無制限、海外が1億円などと異なる場合があるので、確認しておきましょう。

保険会社や商品によっては補償額が1000万円などと低いケースもあります。不安があるなら、クレジットカード会社が会員向けに用意する保険特約もあるので、検討してもいいでしょう。例えば三井住友カードの「ポケット保険」では月額保険料140円で1億円、同160円で3億円(自由設計コース、本人型)の補償を受けられます。

■示談交渉サービスの付帯商品、優先を

商品の選択では「示談交渉サービスが付帯している商品を優先したい」と平野氏は助言します。いざというとき事故の加害者の立場で相手と交渉するのは大変です。このサービスがあれば保険会社が代わりに交渉してくれます。

個人賠償責任保険は特約の扱いであるためか、せっかく加入していても認識すらしていない人もいます。このため、同様の特約に意図せずに重複して入ってしまうこともあります。

補償額が無制限の特約にすでに入っているなら、他に加入する必要はありません。無制限でなくても、賠償金額によっては重複する契約からは保険金が下りない可能性がある点には留意しましょう。日本損害保険協会はガイドラインを設け、契約前に顧客に注意喚起するよう保険会社に促しています。

念のためですが補償切れにも注意しましょう。マイカーを売って自動車保険を解約すれば当然、付帯する個人賠償責任の補償もなくなります。

[日本経済新聞朝刊2017年9月30日付]

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