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投資情報、AIで効率収集 プロ用を個人にも開放 SNS投稿、決算、株価変動などを分析

2017/10/7

AIを使った情報サービスにはこのほか、決算発表資料を分析したり株価動向を分析したりするタイプがある。

前者の代表はカブドットコム証券が7月に始めた「ゼノ・フラッシュ」だ。約2900社の国内上場企業が開示した決算発表資料を読み込み、リポートを作成する。営業利益の増減要因や、同業他社と比べた占有率などが最短で公表から1分以内に見られる。

■判断は自己責任で

SBI証券は米国の主要500社が公表した決算情報を日本語で速報する。最速なら開示から数分で配信。従来は人が翻訳するのに1日程度かかったため、「決算内容を織り込んで売買するまでに時間差があった」(AIを提供するモーニングスター株式分析部長の宮本裕之氏)。

大和証券はAIによる株価予測を提供する。大和総研が開発したAIが3月期企業の通期決算発表を分析、1カ月後に株価上昇が見込める20銘柄を5月中旬に何度かに分けて示した。顧客向けサービスなので銘柄名は公表していないが、20営業日目の終値時点の平均騰落率は東証株価指数(TOPIX)を5.42%上回ったという。

5月15日に選んだ6銘柄は約2カ月後の7月14日に15%程度上昇しTOPIX(2.88%)を大幅に上回った(グラフB)。将来は四半期決算ごとに銘柄を予測することも検討する。

膨大な量のデータを収集・分析するAIを活用できれば、個人投資家の情報収集力は格段に向上する。自分に合ったAIサービスを提供する証券会社を選ぶという手はあるだろう。ただ、運用成績に結びつくとは限らない。投資は自己責任という原則は変わらないことを覚えておきたい。

(藤井良憲)

[日本経済新聞朝刊2017年9月30日付]

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