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家財の預かり、段ボール1個から 宅配便で出し入れ 預けたものを売却も

NIKKEIプラス1

2017/10/6

段ボール1個から預けられるサービスが主流に(月島倉庫の「Day倉庫」)

マンション暮らしで家財道具の収納場所に困っているけれど、トランクルームを借りるほどではない。そんな家庭のニーズに応えて小口の荷物一つから預かるサービスが増えている。

建物フロアの区画を借りるトランクルームは24時間、いつでも自分で荷物を出し入れできるが、1畳(約1.65平方メートル)の区画で月1万5000円前後の賃料がかかる。自家用車がないと、重い荷物が預けにくい面もある。最近の新しい預かりサービスは、小口の荷物を自宅に居ながら出し入れできるのが特長だ。

■1日11円で預かり

預けられる荷物の形態は段ボール箱のほか、ゴルフバッグ、キャンプ用テントなど一つに梱包されているもの。例えば月島倉庫(東京・中央)の「Day倉庫」は3辺の合計が120センチ以内で重さが20キロまでの段ボール箱なら1日11円で預かる。

荷物の保管料は箱に入れた場合のサイズで決まる。例えば、ひな人形は七段飾りのかなり大きなもので同210円が目安という。町内会の備品やスポーツチームの道具など、共有物を預けるニーズもあるようだ。

常時いくつかの荷物を預けておくならホワイトプラス(東京・品川)の「HIROIE(ヒロイエ)」も選択肢になる。縦90センチ、横70センチ、高さ90センチに相当するスペースを「0.2畳」として月4298円で貸し出している。大きめの段ボール箱10個くらいを収納でき、うまく使えばトランクルームより割安という。

一方、料金を抑えるため預かる荷物のサイズを限定しているサービスもある。寺田倉庫(東京・品川)の「minikura(ミニクラ)HAKO」は同社指定の3辺114センチの箱が月200円。月単位でしか契約できないが、1日換算で6円台になる。

■指定した住所で受け渡し

どのサービスも荷物の出し入れには原則として宅配便を使うため、自宅だけでなく、指定した住所で受け渡しができる。ゴルフバッグを保管倉庫から直接ゴルフ場に届けてもらったり、キャンプ用品をそのまま友人に貸したりできるわけだ。ただし、トランクルームと異なり前日までにネットで手続きをしなければならず、1回ごとに800円ほどの配送料がかかる。

預けたものを売ることができるサービスも多い。ミニクラには箱の中に入れたものを30点まで写真付きデータベースで管理できるプランがあり、ネットの競売サイトに出品できる。売れた場合は同社が買い手への配送や代金決済をしてくれる。

トランク(東京・新宿)の「trunk(トランク)」も売却の機能を重視したサービスだ。NTTドコモは9月から、同社の家事支援サービス「dリビング」加入者にトランクの1箱を無償で提供している。これらは「いつか着るかもしれない」「苦労して集めたものだから」といった思いで手放せずにいる洋服や趣味のコレクションの管理に向いていそうだ。

「トランク」にはスマホ画面で選んだものを売却できる機能も

ボーディングパス(東京・港)の「ブックオーシャン」は本専門のサービスで、1冊ずつ表紙画像と著者名、ISBNから始まる図書コードなどのデータベースを作成してくれる。中古本として売ったり、売れない本であれば廃棄したりもできる。マンガや雑誌、本の愛好家が利用するため、一般の中古書店の引き取りよりも高く売れる可能性があるという。

■保管物、半年に1回は見直しを

若い世代に多い身の回りにできるだけモノを置かずに生活する「ミニマリスト」の中にも、こうした預かりサービスのユーザーがいる。モノが少ない分、狭いスペースでも広々と暮らせるため、預かりサービスの保管料を払っても家賃を節約できるという。

整理収納アドバイザーの中山真由美さんは「預かりサービスは預けてそのままになりがち。保管にコストがかかっていることを意識して、半年に1回くらいは不要なものがないか見直したほうがいい」と助言する。

(小山隆史)

[NIKKEIプラス1 2017年9月30日付]

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