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青森県の美味と祭が一堂に 十和田バラ焼きなどに舌鼓

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NIKKEI STYLE

青森県下10都市の祭とおいしいものが一堂に会する恒例行事「あおもり10市(とし)大祭典」が、今年は十和田市で開催された。

青森県は、太平洋岸に位置し、雪は少ないものの夏が冷涼で歴史的にコメが乏しい南部地方と、日本海に面し、冬は雪に閉ざされるものの夏は暖かく米が豊かな津軽地方とに大別され、気候だけでなく食文化もバラエティーに富む。

地元、十和田市の味と言えば、十和田バラ焼きだ。牛バラ肉と大量のタマネギを、しょうゆベースの甘辛いタレで味をつけ、鉄板で焼く料理。十和田市民のソウルフードと呼ばれている。ニンニクを効かせた甘じょっぱい味は、ビールはもちろんのこと白いご飯にもよく合う。

この十和田バラ焼きを通じて十和田市の魅力を発信する十和田バラ焼きゼミナールの活動も全国的に知名度が高い。この日も高校生たちが、パネルを手に十和田市現代美術館、奥入瀬渓流、十和田湖など十和田市の魅力をバラ焼きとともに盛んにアピールしていた。

八戸市は八戸せんべい汁がすっかり有名になったが、全国有数の水揚げ高を誇る八戸港を擁するだけに魚介のおいしさは出色だ。特に「八戸前沖サバ」ブランドのサバは脂のりの良さで知られる。

そんな八戸のサバを串焼きにしたのがサバ串。サバ1尾をひとりで食べ切るのはなかなか難しいが、腹回りや背中、頭に近い部分、しっぽに近い部分など部位によって脂のり、味わいが違うもの。そうした離れた部位を少しずつ集めて一串にしたのがサバ串だ。

サバ串だけでなく、サバずしやサバ缶など、八戸にはサバ加工製品がたくさんある。サバのせんべい汁ももちろんある。となれば、さばいた後の「アラ」も大量に出ることになる。

サバだしラーメンは、そんなサバのアラを活用したメニューだ。ちょっとくせがありそうだが、実際にスープを飲んでみると、臭みはなく、サバならではうまみを存分に味わえる。

十和田市、八戸市と同じ南部地方に位置する三沢市は、米軍基地の町として知られている。今回も料理ではエアフォースバーガー、祭ではアメリカンデーと米国の影響を強く感じるものが多かった。

三沢コーナーで目にとまったのがパイカ。豚バラ肉の周辺にある軟骨のことだ。豚1頭から500グラムほどしか取れない貴重な部位だが、ブロックを切り落とす際に捨てられることが多かった。

軟骨の周りには肉もかなりついているため、三沢市畜産公社が軟骨ごと全部食べられる「煮込み料理」を発案、市内の店舗で提供している。カレーやシチューなどがあるが、この日はダイコンと一緒に煮込んだパイカを食べることができた。ねっとりとした食感は豚肉好きには要注目だ。

県北部、下北半島にあるむつ市は本州最北端の市。大湊は良港として知られ、明治以降は海軍の軍港として栄えた。海軍と言えば、神奈川県横須賀市や広島県呉市でも知られる海軍カレーが名高い。市内ではワンプレートに盛ったカレーを提供する店が多い。

そしてやはり海軍発祥の大湊海軍コロッケの知名度が高い。揚げ油に牛脂を使ったカリッとした食感が特徴だ。地元食材を取り入れたコロッケが並び、この日は一番のお薦めというニンニクを使ったコロッケを食べてみた。

ニンニクがたっぷりと入っていて、ソースなしでもおいしく食べ終えることができた。

津軽に移り、県庁所在地の青森市のご当地ラーメンと言えば味噌カレー牛乳ラーメン。県外者には、味噌とカレーと牛乳という組み合わせは違和感を覚える人も多いだろうが、地元ではすっかりおなじみの味だ。

会場でも長い行列を見せた。この絶妙の組み合わせは「一度食べてみて」としか言いようがない。違和感どころか、見事なまでの「マリアージュ」だ。

五所川原市の十三湖は岩木川が日本海に流れ込む河口に位置する汽水湖。シジミが名産だ。そのうまみたっぷりのシジミを使ったラーメンが十三湖しじみラーメンだ。

シジミ特有の強いうまみを塩味で、さっぱりとしたスープに仕立てた。こってり濃厚な青森市の味噌カレー牛乳ラーメンとは対照的な味と言っていい。

弘前市はいがめんちで知られる。イカで作るメンチカツだ。イカのゲソを包丁でたたき、季節の野菜などとともに油で焼いたり揚げたりしたもの。内陸の弘前でも、海産物をおいしく食べられるように編み出された味だ。

今回のイベントでひときわ長い行列ができていたのが嶽(だけ)きみ天ぷらだ。弘前城のさくらまつりの人気メニューだそうで、地元で作られる糖度の高いトウモロコシを天ぷらにしたもの。食べられる部分だけを削ぎ切りして、スティック状に揚げてある。

スナック菓子風に歩きながら食べられることから、花見の露店で人気が高いのもうなづける。

弘前の隣、黒石市は黒石つゆやきそば。黒石市はやきそばの町として知られる。太平(ふとひら)麺という平べったい麺が特徴のやきそばで、大皿やオードブルの皿などに盛って取り分けて食べる。作り置きしたやきそばを量り売りする習慣があり、時間がたって冷めてしまったやきそばを食べやすくするためスープをかけて食べるようになったという。

和風スープがソースまみれになってしまわないか心配だったが、麺がしっかりソースを吸っているため、容易にスープには溶け出さないという。

最後に一堂に会した青森の祭も紹介しておこう。青森の祭というと、誰もが思い浮かべるのがねぶただろう。青森市は「ねぶた」、弘前市は「ねぷた」、五所川原市は「立佞武多(たちねぷた)」とそれぞれ呼び名が違う。

いずれも山車のスケールの大きさが人気の秘密だ。特に五所川原立佞武多のそびえ立つ高さは目を見張った。道路には信号機もあれば、電線もある。経路によっては道幅の狭いところもある。こうした大がかりな山車を地元から運び出すのは非常に難しいという。

三沢市の華やかなアメリカンデーのパレードや日本三大流し踊りの一つという黒石よされなど多彩な祭がいっぺんに楽しめるのが「あおもり10市大祭典」の魅力だ。

北国・青森は、まもなく紅葉のシーズンに入る。十和田市には奥入瀬渓流から十和田湖という絶好の観光スポットがある。青森市なら八甲田山、城ヶ倉大橋、黒石市なら中野もみじ山……県内の紅葉の名所は挙げ始めるとキリがない。美味とセットで、ぜひ青森の秋を満喫してほしい。

(渡辺智哉)

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