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実はがっつり? 野菜たっぷりベトナム風サンドイッチ

2017/9/28

 サンドイッチが流行っている。本や雑誌でサンドイッチの特集が組まれ、街では専門店をよく目にするようになった。そうした中、異彩を放っているのがベトナムのサンドイッチ、バインミーの専門店。東京には約8年前に専門店が登場、たちまち人気となり、近ごろまた新規オープンが目立つようになってきた。

 バインミーとは元々ベトナム語で、パンを指す言葉。転じて、これに具をはさんだサンドイッチも指すようになった。サンドイッチに使うのは、同地でポピュラーなフランスのバゲット風のパン。19世紀後半、ベトナムがフランスの植民地となり同国の食文化の影響を受けるようになって登場した。

ベトナムのカフェの風景 テーブルの上にはバインミーが=PIXTA

 そんなバインミーの歴史をまとめた自作のポスターを店内に張っているのは、昨年東京・大久保にオープンした「BAMI OISHI(バミー オイシイ)」。ポスターを作ったベトナム出身の店主ファン・フィ・チュオンさんは、「ネットで調べただけなので、正確じゃないかもしれないんですが」とはにかむ。

 チュオンさんは建築を学ぶために来日。バインミーの店を始めたのは、義母が北部の首都ハノイでパン販売店を営んでいたことがきっかけ。バインミーに使うパンは、ベトナムのパン販売店の定番商品なのだ。

 正確にいつから、サンドイッチとしてのバインミーがベトナムで食べられるようになったのかは分からなかったが、1946年から54年の第1次インドシナ戦争の後、フランスが撤退してから、フランスのバゲット風のパンを使ったベトナムサンドイッチが広まっていったらしい。

鶏肉のグリルと卵焼きが入ったバインミー 「BAMI OISHI」で人気のある商品の一つ

 さらにベトナム戦争終結後の1970~80年代には、米国などへ多くのベトナム人が移住。結果、世界各国でバインミーが親しまれるようになったようだ。2011年には、世界で最も権威のある英語辞典とされる『オックスフォード英語辞典』に「バインミー」という言葉が収録された。

 バインミーに使われるパンはあくまで、フランスのバゲット風のパン。見た目は「フランスパン」だが、「皮がバリバリ硬いフランスのパンとは違って、外側はパリっとしているものの、もっと軽い食感です」とチュオンさん。原料には小麦粉だけでなく米粉を使ったりすることで、中はふわっと軟らかい。チュオンさんは、日本の会社にバインミーに合うパンを作ってもらい、仕入れているという。

 「具材は色々だけれど、バインミーに絶対に入っているのは、パクチー、キュウリとナマス」とチュオンさんは説明する。ナマスの具材は日本と同じようにダイコンとニンジンがポピュラーだが、現地ではカブやパパイアのナマスなども見かけるそう。もちろん、ベトナムの定番調味料のニョクマムも欠かせない。

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