過去の成果に対しては「我がこと」として足跡に満足感を抱いていても、未来に対しては主体性を持ちづらいのか、持つことを避けたいのか、とにかく「未来の自分はどうありたいか」という問いは、本当に答えづらい質問のようです。

人生を6つの期間に分けて「残時間」を特定する

あまりにも未来のキャリアが想像つかない、考えること自体が難しいという方には、寿命を仮に90歳としたときのキャリアMAP(図参照)をもとに、さらに深くインタビューしています。

90歳寿命で考えるキャリアMAP

全体像としては、

●第1期 生まれてから最初の10年は、体と心をはぐくむ「育成期」
●第2期 10歳から社会人3年目くらいまでを「学習期」
●第3期 25歳から45歳までの仕事人生前半が「加速期」
●第4期 65歳の定年リタイアまでの仕事人生後半が「安定期」
●第5期 80歳までのリタイア時代を「円熟期」
●第6期 90歳までの最後の10年を静かに暮らす「静活期」

と、6つの期間に分類しました。

誕生から寿命をまっとうするまで90年、45歳を中心にほぼ左右対称に前半3期、後半3期と分けています。「仕事余命」の基準値となる仕事寿命については、多くの企業で継続雇用の契約社員としての定年が終わる65歳とおきました。

こう俯瞰(ふかん)してみると、人生のスタート25年がウオームアップ期間、ラスト25年がクールダウン期間となるので、仕事人生は長いようで短いというか、正味では寿命の半分もありません。

たとえば現在が40歳の段階では、仕事人生の半分が近づいてきた状態で、新入社員から40歳までがあっという間だったと感じた人にとっては、それと同じ体感速度で気が付けば60歳になってしまうのだということを腹に落としていただくようにしています。

その段階で多くの方は、「過去20年があっという間だった」と言いながら、「3年後の未来のことなんか想像もできない」と言うことが矛盾していて、未来に対して目を背けすぎている態度かもしれないと、気づいてもらえます。

「何をやり遂げるために働くのか」という観点の重要性

具体的なインタビューの方法としては、65歳でのリタイアを念頭に、「65歳-現在年齢=残り○年」という数字を、自分自身に残された「仕事人生の余命=仕事余命」と置き、そこに到達するまでに何をなし遂げておきたいかという、「ありたい状態」を尋ねる形式です。

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