「ロボアド投資」誕生1年 運用成績、おおむね良好高リスク型の平均リターンは年16.5%

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インターネットを通じて簡単な質問に答えると、自動的に自分に合った資産配分を提案してくれる「ロボ・アドバイザー(ロボアド)」のサービスが広がっている。直近1年の運用成績はおおむね良好だが、長い目で実力を判断する姿勢や、コストへの目配りも必要だ。ロボアドが相次ぎ誕生して約1年。サービスの概要や注意点をまとめた。

「毎日を忙しく過ごす人の預金にかわる新しい選択肢へ」「国際分散投資を全自動でおまかせ」。ロボアドの運営会社の触れ込みだ。超低金利下で資産を増やすには投資が不可欠だが、忙しくて手が回らない人も少なくない。ロボアドが想定する利用者は20~40代を中心とする現役層だ。

一任型と助言型

ロボアドはコンピューターが運用を指南する。「どんな割合で株式や債券に分散投資すれば、リスクを抑えながら収益を高められるのか」。投資家にとっての永遠の目標に近づくためにプロが用いてきた金融工学理論をベースに個人向けに簡素化したシステムだ。米国では市場規模が2兆円を超えるとされる。

国内でも証券会社や銀行などが相次ぎ参入。約20社がサービスを提供する。大手の「ウェルスナビ」(運営は東京・渋谷のウェルスナビ)と「楽ラップ」(楽天証券)の預かり資産はそれぞれ約250億円、約200億円に増えている。

ロボアドは「投資一任型」と「アドバイス型」に大別できる。資産配分比率を提案する機能は同じだが、その先は異なる。

一任型の場合、運営会社に口座を開設し、投資一任契約を締結。投資信託や上場投資信託(ETF)といった商品の買い付けまでを任せる。相場が動いて資産構成がゆがんだら自動的に売買して元に戻す「リバランス」もしてくれる。

運用をお任せする点では「ファンドラップ」という対面相談型のサービスと同じだが、ロボアドはネット上で完結する分、手数料率は低め。預ける資産残高の1%前後が一般的だ(ラップは2~3%前後)。最低投資金額は数万円。数百万円は必要なラップと異なり、少額から始められる。

アドバイス型の場合、商品の売買はしてくれない。資産配分の提案だけなら手数料は無料。実際には運営会社が販売する商品の中からお薦めを提示してくるので、信託報酬などの運用コストを考慮して買うかどうかを利用者自ら判断する。

ロボアドはどのように資産配分比率を決めるのか。最も重視するのが利用者の「リスク許容度」だ。投資環境が悪化して損失が膨らむ事態を想定し、家計面、精神面でどこまで耐えられるかを見極める。

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