厚労省推奨の57項目の質問票やこれに類似する多くのストレスチェックの結果は、最終的には「ストレスの原因因子」「ストレスによる心身反応」「ストレス反応への影響因子」といったカテゴリー別に、レーダーチャートとして提示されます。

ちなみに【図1】は、筆者が上記サイトでチェックしてみた結果です。厚労省推奨のストレスチェックにおいては、各々のレーダーチャートは、中心部の「要注意ゾーン」に入ると「ストレスが高い」状態を示しています。つまり外縁に近くプロットされた項目はストレスが低く、中心部近くにプロットされた項目ほどストレス度が高いということです。

「5分でできる職場のストレスセルフチェック」より

このレーダーチャートは、ストレスチェック調査票の種類によっては外縁に近い方が「ストレスが高い」という表示形式になっているものもあるので、ご自身の結果表の説明をよくご覧になってください。

さて筆者のストレスチェックの結果では、幸いストレス度は低かったようです。ただしご自身のストレス度が私のように低くても、油断は禁物です。せっかくストレスチェックを受けたのですから、まずこのレーダーチャートをじっくりと眺めて自分のストレス状況の傾向をつかんでおきましょう。

「5分でできる職場のストレスセルフチェック」より

まずは1番目のチャート「ストレスの原因因子」を見てください。ここには、あなたの仕事に関連するストレス要因が9項目にわたって示されています(ちなみにここは、あくまでも仕事上のストレス因子であって、プライベートのストレス因子は反映されていませんのでご注意ください)。

まず「心理的な仕事の負担(量)」「心理的な仕事の負担(質)」「自覚的な身体的負担度」「仕事のコントロール度」は、仕事の内容そのものに関わるストレス因子を評価しています。「仕事の負担(量)」は、当然ながら「自分のキャパシティーを超えている量」「就労時間内に終えられない量」「休憩する間もないほど必死に働かねばならない量(密度)」になればなるほど大きなストレスとなります。

また「仕事の負担(質)」においては、「ミスが許されない」「高度な判断力が必要」「緊張度が高い」「責任が重い」といった質的な部分に関わる高負荷が常態化していると、たとえ定時内で仕事を終えていたとしてもストレス度が高くなります。残業がそれほど多くなくても責任が重く緊張度が高い仕事をしている人は、夜になっても仕事のことが頭から離れず寝つけないといった「過緊張状態」に陥ることも少なくありません。

「自覚的な身体的負担度」は、もちろん高いほど過労状態になりやすいので要注意です。日本人は精神力があれば体の疲労は凌駕(りょうが)できると誤解している人がいますが、体の疲労は当然ながらメンタルにも大きなダメージを与えます。例えば海外出張などの長距離出張が頻繁にある人、炎天下や寒冷な外気にさらされて働く人、重量物を頻繁に運ぶなど運動量が多い人などは、体の疲労をきちんと回復させておかないとメンタル不調に結びつく恐れがあります。

「仕事のコントロール度」も重要で、自分の意志で仕事の内容や方法、スケジュールを決められる自由度(裁量度)が乏しく、時間的に拘束度が高く、「やらされ感」が高まれば高まるほどストレスが上がることが分かっています。詳しくは第6回「過労死は『好きで仕事をしている人』にも起こる」をご覧ください。

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現状が把握できたら、次は対策