医学部合格者数が日本一 東海中高、実は個性派ぞろい東海中学・高校校長の林道隆氏に聞く

東海高校・中学校長の林道隆氏

子を持つ親としては、大学進学実績は大いに気になるところだが、東海の掲げる教育方針は、仏教精神に基づいた自立した個性豊かな人材の育成。難関大学合格はその結果の一つに過ぎないというわけだ。林校長も、「人間教育は数字ではない」と強調する。

元首相、哲学者 建築家にプロレスラーも

実際、東海のOBは偏差値だけでは計り切れない個性派ぞろいだ。テレビなどでおなじみの人物だけでも、水玉模様のネクタイがトレードマークだった海部俊樹元首相をはじめ、文化勲章を受章した哲学者の梅原猛さん、建築家の黒川紀章さん(故人)、プロレスラーのサンダー杉山さん(同)、ジャーナリストの木村太郎さん、スタジオジブリの代表取締役プロデューサー、鈴木敏夫さん、直木賞作家の大沢在昌さん、現在、テレビに引っ張りだこの予備校教師でタレントの林修さん、東大受験指導塾「鉄緑会」会長で東大医学部出身の冨田賢太郎さんなど多士済々。多くの著名な医師も輩出しているが、高須クリニックの高須克弥院長もいるなど、とにかくキャラの立つ人が少なくない。

もっと若手だと、いま話題のメルカリ創業者の山田進太郎会長や、VOYAGE GROUPの宇佐美進典社長などの有名起業家もいる。ミリオンセラーの「うんこ漢字ドリル」を始めヒット作を連発している文響社の山本周嗣社長らがいる。ついでに言うと、山本さんはB群だったと本人自ら公言している。

カヅラカタ歌劇団もある

こうしたユニークな人材を輩出してきた東海の人間教育を象徴するイベントの一つが、毎年秋に開かれる東海高校演劇部による「東海高校カヅラカタ歌劇団」による宝塚歌劇の上演だ。

「東海高校カヅラカタ歌劇団」のポスター=東海高校の提供写真

カヅラカタは宝塚を逆から読んだもの。もともとは文化祭の出し物の一つとして2003年から始まったが、男子中高生が宝塚歌劇を上演するという突飛なアイデアと、ダンスや衣装などのレベルの高さが評判となり、やがて文化祭から独立。上演回数も2回に増やした。2012年には民放テレビがドラマ化して話題となり、昨年は、元宝塚歌劇団雪組トップスターの一路真輝さんが観劇に訪れてニュースとなった。毎年大人気で、チケットは、なかなか手に入りにくいプラチナチケットとなっている。

年2回開催している「サタデープログラム」も面白い。各界の第一線で活躍する人たちが講師を務める公開市民講座で、02年以降、毎年開催。企画から講師との出演交渉、イベントの告知、当日の進行にいたるまで、すべて生徒が中心となって行う。そのための実行委員会も、やりたい生徒たちが自ら組織。上級生が下級生に電話の掛け方からパンフレットの作り方までノウハウを伝授しながら、準備を進めて行く。

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