ビジネスパーソンが集うカンファレンスでの着こなしについて語り合う、クリエイティブディレクターの鈴木哲也さんとスタイリストの清水奈緒美さん。前回掲載「スーツで決めて、カンファレンスへ行こう」に引き続き、話題はカンファレンスファッションの心構えから、日本と欧米の文化の違い、グローバル時代におけるファッションの存在価値へと広がっていく。(以下、敬称略)
鈴木「カンファレンスでファッションを自己プロデュースに生かし、自分の看板にできるかどうか」
清水「自分の会社をある程度、体現できる可能性がファッションにはあります」
鈴木「今がどんな時代なのか、今どういう風に世の中が動いているか。それを感じ取ってキャッチアップしていることをアピールできるのは、ファッションですよ。パンツ丈は短め、少しゆったりしたシルエットがいいとなぜ知っているのかと聞かれたら、『街を見ているからだよ』って言ってほしい」
清水「ええ」
鈴木「僕の定義でいうと、男女を問わず、おしゃれな人とは、自分自身のビジュアル(外見)にコンシャス(意識的)な人。流行に対して敏感であろうがなかろうが、自分にコンシャスな人は、他人に対してもコンシャスなんですよ。服装に関心のない人は、ずぼらでアンフレンドリー(不親切)な感じがしないでもない(笑)。しっかりした格好をしている人は、行き届いているように思える」
清水「それは感じます」
鈴木「高い服も本当は必要ないと思うし。ドレスコードが正しい英文法だとすれば、ブロークンでもいいから自分なりの表現をする。それでその人らしさが出れば、歓迎されるようであってほしい」