マネー研究所

使わなきゃ損! 個人型DC iDeCo

確定拠出年金のスイッチング 資産配分、毎年見直しを 株式型・債券型、預け替えでリスク調整

2017/9/23

PIXTA

 確定拠出年金(DC)は加入者それぞれの運用の巧拙で将来の年金が増減する。ところが、ほとんどの加入者は株式、債券などの割合を自分に合うよう整える「スイッチング(預け替え)」という売買をしておらず、資産配分がいびつになっている可能性がある。大切な老後資金を過大なリスクにさらさないために、資産配分の整え方を知っておこう。

 DCの加入者は制度開始から16年で700万人近くに達した。資産残高は約11兆円、1人当たり170万円前後に達している(図A)。加入期間が長い50歳代でみると、企業型では300万円、個人型(iDeCo=イデコ)では200万円をそれぞれ超えている。

 運用資産のおおむね6割は定期預金や保険で、ほっておいても損失が出ることはない。問題は残りの4割。国内外の株式や債券などを組み入れる投資信託に積み上がっている(図B)。DC運営管理大手のりそな銀行は「運用らしい運用をしている加入者はとても少ない。スイッチング経験のある人は全体の1%くらいではないか」(信託ビジネス部の森裕司グループリーダー)とみている。

■損失許容度を考慮

 DC口座の運用資産は原則60歳になるまで引き出せないが、売りと買いをセットで注文するスイッチング売買によって金融商品を入れ替えることができる。このとき売却益が出ても課税されないのがDCの大きなメリットの一つだが、せっかくの税制優遇がほとんど生かされていないということだ。

 お金を安定的に長期運用するには、株式や債券などへの資産配分を自分に合った割合に維持していく「リバランス」が有効とされる。相対的に割合が大きくなった資産の一部を売り、割合が小さくなった資産を買い増すことで資産配分を元のバランスに戻す(図C)。DCではスイッチングが主な手段になる。

 そもそも自分に合った資産配分はどう決めればいいだろうか。投資理論上は、株式、債券、REIT(不動産投資信託)といった資産ごとの期待リターンやリスクからはじき出すが、個人投資家には難しい。インデックス投資アドバイザーのカン・チュンド氏は「まず自分がどのくらいの損失に耐えられるか考えればいい」と助言する。

マネー研究所新着記事

ALL CHANNEL