欧米人も豆が好き フィッシュ&チップスやカレーにも
枝豆そら豆お豆さん(4)
前々回、そら豆の皮は食べるか食べないかで熱い議論がたたかわされた。その問題が、依然終わらない。
ところが居酒屋でそら豆の塩ゆでを頼んで皮を残しながら食べていたら、友人から「何カッコつけてんだよ」と怒られたとです。私はまちがっとるとですか(文守こまいぬさん)
ヒロシ風博多弁はOKよ。
デスクがスーパーで売っているそら豆でさっそく挑戦した。マメな性格である。
幼いころに刷り込まれた私は、そら豆は皮ごと食べるものと確信していました。長じて居酒屋などに出入りするようになると、かなりの方がそら豆の薄皮をむいて食べ、またお店の方もむくのが当然とばかり殻入れの器を出されるのには少々仰天した記憶があります。やはり都会は地獄の1丁目なのでしょうか?(甘く煮た豆が大嫌いな、亡命名古屋人さん)
鬼? 石の皮? 爪? 血? 恐ろしかー。でも私はむかない派だからいいのだ。
むく、むかない問題ではないが……。
そら豆を「インコの顔みたい」と表現した人をほかに知らない。「ゴリラの鼻くそ」という名前の甘納豆を買ってきたとき、本気で逃げたのは確か末の娘であったが、関係ないことなのである。
デスクふうむ 奈良には「鹿のふん」というお菓子が…。
前回登場した枝豆の漬物であるが、デスクは日本橋三越で購入。この方は……。
デスクびっくり し、知らなかったぁ。灯台もと暗し。
外国事情。
またフィッシュ&チップスに豆(ここでもグリーンピース)は付き物で、ほとんどの店で丸ごと(Garden-pea)と潰した(Mash-pea)が選択できます。Garden-peaは単にゆでてあるだけで、Mash-peaの方は甘くないうぐいすあんといった感じです。
どちらもたっぷり盛り付けてくれます。またPeaボールと呼ばれるMash-peaをボール状にして天ぷらのように揚げたものも売っています。直径で5センチぐらいあるのでこれだけでもお腹一杯になります(gotsu@イギリスさん)
日本で食べるフィッシュ&チップスには豆がつかない。豆(とう)してだろう。
豆の量はドバッというか、豆だらけのド迫力で、深皿にあふれんばかりの状態で出てきます。これだけで胃袋が変形する程のボリュームでした。栄養満点、カロリーも高かったかも(グラナダ懐かしいわオバさん@倉敷さん)
かつて絵画に登場する食べ物を解釈するという美術企画を連載したことがある。そのときに知ったのだが中世ヨーロッパでは地中に生えるもの、地面に近い食べものほど庶民のものという考え方があった。英国ディナーの付け合わせに使われるというジャガイモや豆、ニンジン、ネギなどは地中や地表すれすれのところで採れるので庶民派の食材の名残をとどめているということになる。
懐かしのテレビ映画「ローハイド」でもカウボーイたちは毎晩豆の煮込みばっかり食べていた。もっとも当時の私は、とても羨ましかったが。
欲しいと合図するとそのインド人は勝手に店のお皿を取って来て豆盛り合わせを作ります。刻みネギと刻み唐辛子もお好みで入れてくれます。20バーツ(60円くらい)で、ビールに合います。
その豆の中でも一番のお気に入りはサフランライスみたいな黄色のお豆さんです。最初は豆と思わなかったら「これも豆だよ」とのこと。最近その豆の正体が解りました。グリーンピースだって? 知らなかったのは私だけですか? グリーンピースは緑の丸いのですよね。緑の丸いのを分解してもこのようにご飯の乾燥みたいにはなりません。明日からはもっとタイならではのお豆さんを探します。待っててください(バンコク在住 yumekoさん)
待っちょるよー。でも辛いのはだめよー。
デスク 辛いの大歓迎ー。
メロンパンとコッペパン、スカロップについては次回。「食べ物じゃないけど」の坂井さん、面白いです。もう少し詳しく教えてください。
(特任編集委員 野瀬泰申)
[本稿は2000年11月から2010年3月まで掲載した「食べ物 新日本奇行」を基にしています]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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