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「投資は借金直結」の誤解 コツコツ少額で資産づくり 投資の勘違いをマネーハック(3)

2017/9/18

PIXTA

 今月は「投資の勘違い」がテーマです。投資にまつわるさまざまな誤解について、マネーハック的発想法で解消することが目的ですが、今週は「投資と借金」を取り上げます。

 一般的な投資のイメージとして「大失敗して借金」というものがあります。しかし、普通の人が投資して借金だらけになるようなことが本当にあるのでしょうか。

■投資の失敗で借金を抱え込む?

 親や友人に投資の話をすると、「投資なんてやめておけ」と忠告されることがしばしばあります。そのときにいわれるのが、「投資にのめり込んで失敗を重ね、気がつけば莫大な借金が残った」というようなエピソードです。

 しかしながら、そうした話は大概、自己の体験には基づかない伝聞の類いです。自分が投資をして借金を抱えたのならまだ分かるのですが、そもそもその人は投資をしていないわけですから、信ぴょう性は疑わしいでしょう(会ったことがない「親戚の親戚」が登場してくると完全に眉唾ものです)。

 オーソドックスに株式投資をしていて、資産が一晩で紙くずになったり、借金を抱えたりすることは実はほとんどありません。

■普通の株式投資で資産ゼロは難しい

 株価の変動が大きい個別企業の株式に投資したとしても、価値がゼロになるのはレアケースです。株価急落といっても半値に下がる銘柄はあまたある中でも月に数社くらいしかありません。上場廃止になれば紙くずと思い込んでいる人も多いのですが、上場廃止になる前に株式市場で売ってしまえば1割くらいは資金回収できるでしょう(もっと早く売れば回収率はもっと上がるかもしれない)。

 東証株価指数(TOPIX)や日経平均株価など株価指数に連動した投資信託や上場投資信託(ETF)に投資すれば、その中の個別企業の破たんの影響で90%も値下がりするようなことはあり得ません。

 公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の成績を見てみましょう。2001年度から16年度まで運用がマイナスになった年度は6回あって、そのうち最大はマイナス7.57%です。これはリーマン・ショックが起きた年度の数字です。当時、より積極的にリスクを取って運用していた企業年金の全国平均でもマイナス17.8%であり、きちんと分散投資をしていれば、20%以上の損失はほとんど起きないことが分かります。ちなみにGPIFは上記の年度の平均利回りはプラス2.89%で、大幅なプラスになった年もたくさんあるので、マイナスは完全にカバーされています。

 前回のコラム「投資デビュー 『100万円ためてから』に理はない」でも述べましたが、マネーハック的にいえば投資デビューは「100万円ためて」ではなく「できるだけ少額」で、が鉄則です。自分が許容できるリスクの範囲でコツコツ始めてみてください。

■借金とレバレッジはリスクが大きい

 借金して投資をすることはリスクが大きすぎます。たまに「低金利で借りて、投資で増やせば利息を引いても手元に残る」と豪語する人がいますが、これはまさに「取らぬ狸(たぬき)の皮算用」です。投資は必ずもうかるわけではありません。損失が出たら借金だけが残ります。

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