サッカー台湾代表の夢 文武両道支えた慶応SFC時国司オービス・インベストメンツ社長が語る(上)

慶応大学を卒業した後、ゴールドマン・サックス証券に入り、ベインキャピタルを経てロンドンビジネススクールで経営学修士号(MBA)を取り、英国現地採用で今の会社に入りました。こうしたキャリアを歩んでこられたのも、SFCで身に付けた英語力が大きかったと思います。

SFCのもう一つの売りものはITの授業でした。こちらも中学から「情報」という授業があり、プログラミングなどを学びます。ハマる人はハマり、高校在学中に起業する生徒もいました。私自身は、ITに関しては授業について行くだけで精一杯でしたが、それでも、当時エクセルを学んでいなかったら、ゴールドマンやベインでかなり辛い思いをしたと思います。

中学で再びサッカーを始めた。

台湾代表になる夢を再び追おうと、SFC入学後にサッカー部に入りました。しかし、徐々に、このままでは台湾代表にはなれないのではないかという不安を抱き、FC町田(現J2リーグFC町田ゼルビア)のユースチームのセレクションに参加。合格し、中3からはFC町田のユースでプレーしました。

練習は土日も含めて週6日でしたが、夜7時に始まるので、学業との両立は問題ありませんでした。宿題は、授業が終わってから練習開始までの時間を利用できましたし、移動中の電車の中でも勉強していました。通学に片道1時間もかかるので、私にとっては電車の中が勉強部屋。その代わり家ではほとんど机に向かわず、親が心配したこともありました。この時の習慣からか、今でも飛行機の中が、仕事が一番はかどります。

台湾のサッカー協会に自分を売り込むこともしました。手紙で、自分はこういう経歴で台湾代表に貢献できるから、アジアジュニアユース選手権にぜひ呼んでほしいと訴えましたが、すでにメンバーは決まっているからと体よく断られました。また、台湾にいないとプレーを見ることができないから、台湾の高校に入ることも勧められました。

しかし、確固たる目的で入ったSFCを退学して台湾に行く選択肢は最初からありませんでした。それでも何とか代表入りしたかったので、日本国内の大会で結果を出すたび手紙を書き、新聞記事の切り抜きも同封して、アピールを続けました。

(ライター 猪瀬聖)

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