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WOMAN SMART
DUALプレミアム

2017/10/5

DUALプレミアム

―― 酒井さんがもしパートナーと育児することになったとしたら、「ワンオペ」の罠にハマってしまうでしょうか……?

酒井 相手次第ですよね(笑)、頼みやすい人かどうかとか。相手が誰であれ、家事はきっちり半分やってよねと言える性格ではないので。結局、自分のほうが少し多く家事をやっているような気がします。

いまの若い世代は全然「男尊女子」ではないですよ、という意見があるのですが、いくら若くても、男の人に意見が言えないとか強く出られないという女の子は結構いるんですよ。この世代から下は男女平等だと、きっぱり分けられるものではないと感じています。

「男言葉女子」と「ラーメン男子」

―― 著書の中には、いまの若い女の子たちが「おいしい」を「うめぇ」と言うなど、男言葉を使っているという話も出てきます。

婦人公論文芸賞、講談社エッセイ賞をダブル受賞した『負け犬の遠吠え』(講談社)は社会現象を巻き起こした。ほかにも、『ユーミンの罪』(講談社)、『地震と独身』(新潮社)、『子の無い人生』(角川書店)など。最新刊は『男尊女子』(集英社)(写真:小野さやか)

酒井 自分たちも高校時代はひどい言葉遣いをしていましたが、大人になる過程で変化してきたんですね。おばさんになると、自分が悪い言葉遣いをしているのが下品だなと思うようになって、どんどん言葉遣いが女っぽくなっていった。自分の親はこんな言葉使っていなかったなと思うと、親が使っている言葉のほうにシフトしていきました。だけど、いまの女子高生がそうなるかといったら、ならないような気がしていて。でもそれが悪くもないような……。私たちの世代にとっては彼女たちの言葉遣いは乱暴に聞こえますけど、男女平等ということを考えると、女の子が男の子と同じ言葉を使って悪いというわけではないですし、こうやって世の中は変わっていくんだなぁと思います。

―― 酒井さんのお友達の高校生の息子さんが、家に遊びに来た彼女のためにラーメンを作ってあげる話も、同じ息子をもつ母親としてはハラハラさせられます。

酒井 「腹減った~」という彼女のために、ですね(笑)。でも、しょうがないですよね。ラーメンは自分で作れたほうがいいですしね(笑)。

―― この「ラーメン男子」の話をきっかけに、将来うちの息子(現在、小学生)がどんな女の子を連れてきたらムカッとするのか、あるいは、その逆にニンマリするのか、リアルに考えてみたんですね。そうしたら、息子の部屋から「腹減った~」という彼女の声が聞こえてきて、気がついたら息子がキッチンでラーメン作ってる! みたいな「男言葉女子」よりも、やっぱり三歩下がって息子の後を歩くような女の子のほうが……。ただ私自身は明らかに前者なんです。前者にもかかわらず、そう思ってしまうこの矛盾! ハッとさせられました。

酒井 やっぱり息子はかわいいという……(笑)。それは冗談で、そういう「男尊女子」なんですよ。

―― 母になって現れるタイプ! やっかいですね~。

酒井 だから、なかなか「男尊女子」はなくならないんですよ。

チヤホヤのパイを奪う時代は、もう終わり

―― 「2030」をスローガンに、「2020年には女性管理職の割合を30%にする」という政府目標が掲げられていますが、「一律3割は女性も上に立つべきだ」という考え方を酒井さんはどうご覧になりますか?

酒井 男性はだんだんと昇進していくのに対して、女性の場合は「抜てき」のようなかたちで突然、管理職に就くことが多いですよね。そうすると、経験がないのにたくさんの人を束ねなくてはいけなくなって、覚悟も決まらないままやっていたりすると、「こんなことやりたくなかった」と定着しなかったり、仕事そのものを辞めてしまったり、そういったことが心配ではあります。

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働き方が多様化、ママたちはボーダーレスに?