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疲れて「寛容力」が下がったら… まず3日間休もう 『寛容力のコツ』著者に聞く(3)

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2017/9/11

下園壮太さん。『寛容力のコツ』の著者。心理カウンセラー(インタビュー写真:菊池くらげ)
日経Gooday(グッデイ) カラダにいいこと、毎日プラス

 ささいなことに腹を立てず、ちょっとした言葉に傷つかない人になりたい。そう思っても、このストレス社会では不可能なのではないか、と思う読者も多いかもしれない。『寛容力のコツ』の著者である心理カウンセラーの下園壮太さんは、寛容でなくなる直接的な原因として、無意識のうちに蓄積する「疲労」がかなり影響する、と解説する。

■寛容力低下の8割は「プチうつ」が原因

――下園さんの新著『寛容力のコツ』の中で「私は、寛容力が低下している人のうち8割ぐらいは、疲労がたまり、許容範囲が狭くなり、そのことによって他人や自分を責めている『プチうつ状態』の人ではないかと考えています」という言葉が印象的でした。寛容力には、疲労が強く関係しているのですね。

 普段は何の問題もなく人とコミュニケーションができている人も、疲労度が高まると、途端に他人を許す、自分を許すということが難しくなり、ささいなことでキレるようになるのです。例えば、異動があり、これまでとは違う部署で仕事をすることになった。この環境変化だけで大きくエネルギーを消耗します。疲労がたまるとまず、次のような身体症状が出ます。

【疲労による身体症状の例】

頭が痛い

肩が凝る

目が痛い

耳が詰まったような感じがする

眠りが浅くなる

 この段階で疲労を回復できず、疲れを持ち越してもう一段階上にまで疲労度が高まると、今度は心に変調が起こり始めます。ネガティブなことばかりに意識が向き、イライラし始めるのです。

 ところが、このイライラをぶつけられてしまった相手は「この人は疲れて弱っているのだな」とはなかなか思ってくれないでしょう。パワハラ上司の中には、へとへとに疲れ、心は悲鳴を上げているのに虚勢を張っているという人がかなりいるのです。この段階を私は、「プチうつ」と呼んでいます。かわいらしい名前をつけていますが、本人はかなりの苦しさにあえいでいます。ただ、一見したところでは元気そうに見えるので、周囲からは理解を得にくいのです。

――その疲労がさらに進むと、うつっぽくなるのですね。

 そうです。イライラするエネルギーすら尽きてしまい、涙が止まらなくなるなど、感情を抑制できなくなったり、感情そのものが出てこなくなったりします。こうなると「うつ病」という診断名がつきます。

 「プチうつ」のときには、自分が理解されず、気遣ってもらえないことへの被害者意識が大きくなります。しかし、このようなときは、周囲がどうこうではなく、自分をケアするために、「休む」のが一番の対処法となるのです。

■3日間、集中して休んでみよう

――「休む」方法として、「3日間、集中して休む」というやり方が著書では紹介されています。ひたすら眠り、本も雑誌も読まない、ネットからも距離を置く。食事は出前をとるか事前に買い込むなど、とにかく何もしないことが大切なのですね。うっかり、「休んだときこそ自分を見つめ直そう」などと考えて、自己啓発書を読もうとする人もいそうですが。

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