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投資に必須 少ない時間で多くを学ぶ術(藤野英人) レオス・キャピタルワークス社長兼最高投資責任者

2017/9/5

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「投資の仕事をしていて思うのは、どんな体験も無駄になることはない、ということだ」

 投資の仕事をしていてよく思うのは、どんな体験も無駄になることはない、ということです。それは社会の全ての要素がマーケットを動かしているから。なるべく視野を広げて社会の仕組みについて理解することは、マーケットを深く知るうえで必須と考えています。

 私は「多趣味すぎるファンドマネジャー」と呼ばれたりしています。ピアノ、フルート、テニス、ダンス、カメラ……。趣味を通じて多様な体験を積極的に吸収することは、実は投資という仕事にとても役立っています。目の前の仕事だけではどうしても世界が狭くなります。

 「忙しいでしょうに、よくそんな時間がありますね。ちゃんと寝ているんですか」などといわれることもしばしばです。実のところ、本当は忙しいのです。まとまった時間なんてほとんどありません。今回は忙しい中でもいろいろな体験を取り入れて、視野を広げるノウハウをお話ししたいと思います。

■まず「5分」チャレンジ

 このコラムを読んでいる皆さんも「暇で暇でしょうがない」という人は少ないと思います。実際には「やりたいことはあるのだけれども、時間がなくてイライラしている」という人が多いのではないでしょうか。

 そうした状況で大切なのは、とにかく活動を「続ける」ことです。私自身は決して辛抱強くはありませんが、継続することについては、わりと得意かもしれません。とはいえ、昔から続けることが得意だったわけではありません。才能を持っていたわけではなく、工夫をして身につけることができました。

 その中でも、特にお勧めするのが「5分だけやる」ということです。何かを始め、続けるときに一番大変なのは「初動」です。継続できない理由は簡単。そもそも「始められないから」です。

 やろうと思っても「面倒くさい」「しんどそう」「明日にしよう」……。後ろ向きな気持ちがむくむくと湧いてくることがあるでしょう。

 そんなときに大事なのが「5分」という時間です。5分なんて、すぐ経過します。短いとなんだかやれる気がしてきませんか。読書の習慣がない人も5分だけ、という気持ちで本を広げましょう。どうしても続かなければスパッとやめていいのです。意外と5分以上続いたりします。

 つまり、最初のハードルをとにかく下げておくことです。それは「できない自分を認める」ということでもあります。自分に対する期待値が高すぎると、続けられない自分が嫌になってしまいますよね。「どうせ自分は怠け者でできないんだし」というくらいの気持ちで5分やって、しばらくしたらやめて、気が向いたらまたちょっとだけやる。

 そんなふうにでも、とにかくダラダラでも続ければ、必ず少しは前に進んでいきます。それからほんの少しずつ時間を増やしていけばいいのです。

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