【4】 TWEEDY[ツイード調]

ツイードはスコットランドやアイルランドを主要な産地とする、ざっくりした風合いの紡毛織物。ネップの表情にも味がある。なお写真はツイードを転写した“調”の生地。
チルコロ 1901のジャージージャケット

「近くに寄ってもコットンジャージーとはわからないほどのリアルな質感」
ジェンテ ディ マーレ GINZA SIX 店長 指田信一さん
「ツイードの質実剛健な雰囲気を備えながら、柔らかく現代的なテーラリングが味わえるのが魅力です」(指田さん)という本作は、生地がコットン×ポリウレタンのジャージーにツイード柄を転写プリントしたもの。カーディガン感覚で合わせられるうえ、ご覧の通り品よくきまる。 6万4000円(ジェンテ ディ マーレ)
【5】 GLEN CHECK[グレンチェック]

正式には「グレナカートチェック」という由緒ある柄だが、様々なバリエが存在。ハウンドトゥースやヘアラインストライプを組み合わせて作るチェック柄を指す。
エルネストのグレンチェックジャケット

「ブリティッシュ・ヘリテージな要素がありながら、雰囲気は現代的」
ブリッラ ペル イル グスト バイヤー 高田朋佳さん
「エルネストが作るだけあって、見た目の割に非常に軽く着られるのも利点」(高田さん)というこちらは、素材がバルキータッチのアルパカナイロン。大柄のグレンチェックに赤の格子やネップが主張し、英国テイストの中にもモダンな表情を湛える。休日のニットスタイルにも相性抜群だ。 15万円(ビームス ハウス 丸の内)
【6】 CORDUROY[コーデュロイ]

縦方向の畝を特徴とする織物で、別名「コール天」。素材は主としてコットンだが保温性に富み、秋冬の季節感の演出にも重宝する。語源は、「王様の畝」を意味する仏語。
ザ・ジジのコーデュロイジャケット

「カントリー調の柔らかな雰囲気と上品な印象を併せもつジャケット」
アスティーレ ハウス ショップリーダー 蟹谷昂宏さん
太畝の地厚なコットンコーデュロイを用いたダブルジャケット。副資材を極力省いた仕立てが、優しい素材の趣にマッチ。優美な丸みを帯びたフォルムも見逃せない。「カットソーを挟むことで、クラシックが薫るスタイルへモダンなリラックス感と軽やかさを加えられます」(蟹谷さん)。 9万2000円(アスティーレ ハウス)
※表示価格は税抜きです。
撮影/長尾真志 文/秦 大輔
[MEN’S EX 2017年9月号の記事を再構成]
SUITS OF THE YEAR 2020
新型コロナウイルスの影響で、2020年は初のフルCGで作成した会場でのバーチャル授賞式。
時代の節目に挑み、大切なメッセージを放つ5人を表彰した。