マネー研究所

もうかる家計のつくり方

節約できないのは妻のせい? 「優しさ」見誤った夫 家計再生コンサルタント 横山光昭

2017/9/6

PIXTA

 「節約してお金をためたいのに、妻が協力してくれない」。医療関係の仕事に従事するFさん(45)が大きなため息をつきました。Fさんは専業主婦の妻(43)と小学2年生の長男、幼稚園年中の長女の4人暮らし。マイホームの購入資金や子どもたちの教育費を何とかためたいとやり繰りしていますが、家計は毎月2万円あまりの赤字となっています。

■カード利用の明細、保管せず

 家計の管理・記録は夫であるFさんが担当していますが、実際に買い物をするのは妻です。Fさんは手取りから公共料金など口座引き落とし分を除いた金額を生活費として妻に渡しています。妻は買い物をする際、主にクレジットカードで決済。ただ、個別のレシートを取っておくという意識は薄く、利用総額の明細ですら保管しているかどうか分からないぐらい管理がずさんです。現金で支払った際はおつりと一緒に財布にレシートを残しておくこともあるようですが……。

 このため、カードの月締めの利用明細が郵送で届くと、Fさんが家計簿に転記。妻がいつもと違う店で買い物をしていなければ「無駄はない」と判断しています。「記録を見る限り、無駄な支出はないと思うし、改善点が全くわからない」とFさん。妻は使うところにお金を使ったら、後は夫まかせという姿勢です。

■長男に期待、過度な習い事

 家計は赤字だというのに、Fさんは「教育費だけは無駄だと思われても減らせない」とこだわっています。特に長男に対しては「男の子は勉強ができないとダメだ」と英語と算数の塾に通わせているほか、「レベルの高い大学に合格する子の多くは水泳をしている」という理由から週に2回、水泳教室にも通わせています。

 話を聞いていても、子どもの教育費も含めすべての支出が必要だとの主張は曲げないので、削減のポイントがなかなか見いだせません。「家計は私と妻で1つにまとめている」と言いますが、実際には夫婦別々に管理している状態で、細かな支出の内容が分からないまま、現状を容認しています。

 Fさんが持参した家計簿をみると、社宅に住んでいるため住居費は安く済んでいるのに、教育費はもちろん、食費、日用品代、被服費などは高め。スマートフォン(スマホ)の利用料など通信費の削減にも手がつけられていません。私には減らせる支出がいろいろあると思えるのですが、Fさんは「妻もときには洋服がほしいだろう。全体的には悪い家計ではない」と言います。このようにある意味、妻への間違った「優しさ」が支出を絞れない一因になっていると思えてきました。同時に妻の小遣いがないことも気になりました。小遣いがないということは、妻の被服費や化粧品代などが支出の中に隠れているはずです。

マネー研究所新着記事

ALL CHANNEL