引っ越し代の節約術 究極は「混載便」の元旦利用?ファイナンシャルプランナー 風呂内亜矢

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私事ですが、9月初旬に引っ越しを予定しており、引っ越し業者に見積もりに来てもらいました。その際、「日本人の生涯の引っ越し回数の平均は3回ですよ」と聞きました。少し古い調査になりますが、1996年に国立社会保障・人口問題研究所が実施した第4回人口移動調査によると、生涯の平均移動回数は3.12回(男子3.21回、女子3.03回)です。業者の人が教えてくれた「平均3回」は、この調査を基にしているのかもしれません。

多くの人が移動する時期を把握

私自身、7回の引っ越し経験があるほか、マンションの賃貸収入もあり、移動が多い時期や引っ越しにまつわるお金のことが人ごととは思えません。家賃や引っ越し代金の多寡、物件の流通量などを考慮すると、いつ移動するのが有利でしょうか。

我が家が9月初旬の引っ越しを狙ったのは、4月1日付の春の異動に続いて多くの企業で10月1日付の秋の異動があり、9月から部屋を探す人が増え始めることが理由の一つです。現在、私は夫が保有するマンションに住んでいますが、引っ越し後、室内をクリーニングして貸すことを考えると、少し早めに動きたかったのです。新しく住む物件を探すという観点では、むしろこれからたくさんの物件が出てきます。9月初旬から10月前半にかけ、異動に先駆けて退去が予定されたり、退去が終わったりした物件が流通し始めるのです。

多くの人が移動する時期を把握しておけば、引っ越し代金を節約する意味でも有利です。たとえば9月後半から10月前半の異動期は代金も高くなりがちです。また、同じ月でも前半より後半のほうが、代金の価格交渉は難しくなります。新生活は月初から始まることが多く、前の月の後半に引っ越しをしようとする人が多いためです。このほか「新居で正月を迎えたい」と考える人も多く、12月も代金は高くなりがちです。

5~7月は家賃交渉しやすい

ちなみに、私が貸し出している部屋は今年の4月中旬に退去の知らせを受けました。これまでで初めてのことです。春の異動期の場合、従来は異動に先駆けて2月中旬に知らせがあり、3月中旬に退去。秋の異動期の場合、先駆けて8月下旬に知らせがあり、9月下旬の退去というケースが多かったのです。退去の知らせが4月中旬となると、実際の退去は5月中旬くらいになります。あまり人が動かない時期に空室になるため、次の入居者を見つけるのに2カ月かかりました。これまでは1カ月弱で見つかることが多かったので、これも初めてのことです。こうしたタイミングでの空室は、大家には厳しいです。

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