FASHIONOMICS

工場と消費者を直結 Made in Japan の復活めざす ファクトリエ代表 山田敏夫氏

2017/9/1

◆ファクトリエ代表 山田敏夫氏に聞く

「ファクトリエは縫製や染色や生地などを手がけている、それぞれ特徴のある沖縄から青森まで全国50工場と提携しています。彼らの商品を直接、インターネットを通して販売しています。これまでは工場とお客様との間に、中間業者として5つから6つの過程がありましたが、それを全てなくしました。工場とお客様を直接つなぐことで、お客様は通常の半額以下で買えて、工場は今まで以上に適正な利益が得られる仕組みです。こだわりを持った人たちが、きちんと生産して、それを楽しめる――という生態系をつくっているブランドです」

グッチのパリ店で働いた時、同僚に『日本には本物のブランドがない』とい言われたことが起業の原点となった

「起業の原点は20歳の時にフランス留学して、グッチのパリ店で働いたその時、同僚に『日本には本物のブランドがない』と言われたことでした。『日本には200年も300年も織りや染めの歴史があるのに、どうしてメード・イン・チャイナとかベトナムなどにして、自分たちのものをきちんと守っていかないのか』と」

「『ブランディング、マーケティングはコミュニケーションだ』と言われて、いい雑誌に出る、かっこいい人が着る、誰かがブログに書いてくれる――そういうことがブランドづくりに一番重要である、とされてきましたが、そういうことは彼らにとっては正反対で、枝葉末節であって、『本物のものづくりからしかブランドは生まれない』ということでした。日本を見返した時、そんなものは一つもありません。そういうものを日本でもつくっていこうと思い、ファクトリエを始めました」

「自分たちのビジネスはいつも振り子だと思っていて、効率と非効率の両方を追求しなければいけないと考えています。ものづくりに関しては、僕らは究極まで非効率にやっています。例えば60年前の木製の織り機を引っ張り出してきて、それを加工して使っています。そうやってつくる生地というのは大量生産とは全く違う風合いが出ます」

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