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日帰りレジャーにカーシェア スマホで予約、すぐ出発 レンタカーと比較検討を

NIKKEIプラス1

2017/8/31

カーシェアサービスのカレコはキャンピングカーも利用できる

登録会員が車を共同利用する「カーシェアリング」で日帰りレジャーを楽しむ人が増えている。レンタカーより割安で遠出に適したパック料金があり、車種の選択肢も広がっている。

「週末のお出かけにカーシェアは欠かせない」と話すのは都内に住む会社員A子さん(38)だ。マイカーは駐車場代などの維持費が高く所有できないが、2人の幼い子どもを連れての電車移動は負担が大きい。自宅近くの拠点から車を利用できるカーシェアはA子さん家族のお出かけの悩みを一気に解消した。

■カーシェア、会員数100万人超

カーシェアは都心部を中心に利用者が拡大し、交通エコロジー・モビリティ財団(東京・千代田)によると、会員数は100万人を超えている。これまでは1~2時間の買い物や送迎などの利用が目立ったが、「主に日帰りレジャーのために会員になる人が増えてきている」(カレコを運営する三井不動産リアルティの黒川伸吾カーシェアリング事業部長)という。

A子さんは7月には神奈川に住む親族との海辺バーベキューや埼玉県にある農園の収穫体験などでカーシェアを使った。こうしたレジャー需要に応えて、カレコは7月から日帰りキャンプに使える大型テント、テーブルなどのレンタルを開始。事前連絡すればキャンプ場に届けてくれる。一部拠点ではキャンピングカーを車種に加えた。いずれも予約が急増しているという。

■月会費は1000円前後

日帰りレジャーでカーシェアを利用すると、費用はどれくらいかかるのか。月会費は一般に千円前後で入会時に会員カードの発行手数料がかかる。6時間を超えるならパック料金がお得だ。6時間なら4千円程度。大手各社は3歳頃から使えるジュニアシートを全車両に搭載。カレコは乳幼児向けのチャイルドシート搭載車も増やしている。

任意の自動車保険料やガソリン代は利用料金に含まれるので、追加で払う必要はない。給油の際は車内に置いてある給油カードを使う。給油時間に相当する15分間分の時間割引サービスやポイント付与を実施する会社もある。

手ごろな費用に加え、予約や利用の手軽さも人気の理由だ。スマートフォン専用アプリで空き状況を確認、出発の数分前まで予約できる。あとは本人確認のICチップが付いた会員カードを持って駐車場に行くだけ。対面の手続きは一切必要ない。渋滞などで時間までに戻れない場合も、搭載しているカーナビの操作で延長ができる。

アプリで簡単に空き状況を確認し予約できる

A子さんは以前は2駅先に営業所があるレンタカーを利用していたが、3年前にカーシェアに乗り換えた。「近くに拠点があるうえ、レンタカーより安く使える」からだ。レンタカーとカーシェアの費用差はどれくらいだろうか。

たとえば、両方のサービスを手がけるオリックスでホンダのフィットハイブリッドを半日借りる場合。レンタカーの12時間料金は8100円。仮にガソリン代を2千円とすると計約1万円だ。カーシェアのパック料金は4500円。これに距離料金が加わるが、レンタカーとの差額約5500円は約370キロメートル分に相当する。カーシェアの方が大幅に安く抑えられそうだ。

■利用頻度でレンタカーが有利にも

ただし、利用頻度によってはレンタカーが有利になる。都内の会社員Bさん(46)は週末は子どもの習い事などがあるため、車で遠出できるのはせいぜい2~3カ月に1度。「カーシェアは月会費がもったいない」と話す。

カーシェアの月会費はその月の利用料金に充当できるが、「やはり1度も使わないのに会費を払うのは抵抗があるかもしれない」(オリックス)。乗り捨てをしたい人などもレンタカーが向いている。

カーシェアの拠点は東京23区など人口密度の高いエリアのほか、地方ではターミナル駅周辺にある。行楽の秋。レンタカーと比較検討して上手に使えば、日帰りレジャーの強い味方になるかもしれない。

(岡田真知子)

[NIKKEIプラス1 2017年8月26日付]

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