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キャリアの原点

リーダーは助けを求めよ デンマーク流の指導者研修 レア共同代表 大本綾氏(下)

2017/8/31

レア(埼玉県越谷市)共同代表の大本綾氏はデンマークでリーダーシップの本質を知ったという

「教育デザインファーム」を掲げるレア(埼玉県越谷市)共同代表の大本綾氏が社会人になってから学びの場として選んだのは、デンマーク第2の都市、オーフスにあるビジネスデザインスクール「カオスパイロット」だった。企業人はもちろんのこと、芸術家やスポーツ選手、シェフ、看護師、ダンサーなど多種多様な人が学ぶスクールでは、いつ、誰が、どんなリーダーシップをとるかによって、学びの質も大きく変わる。大本氏はここでリーダーシップの本質を学んだという。(前編「「君が1番」には反発 デンマークで学んだ幸せのコツ」)

デンマークには世界有数の海運会社「マースクライン」をはじめ、レゴブロックで有名な「レゴ」、ビールメーカーの「カールスバーグ」、補聴器メーカーの「オーティコン」など、世界的に活躍している企業が多くあります。小さくても存在感のある企業が多いのは、国としてのリソースが限られるなかでどうサバイバルしていけばいいのかを真剣に考えた結果だと思います。

むやみに規模を追わず、限られたリソースを使い、創造性で勝負する。そのため、デンマークでは小学校から起業家教育に力を入れています。デンマーク人にとってのクリエイティビティーは芸術や余暇のためというよりも、生き延びるために必要不可欠なものだと感じました。

■冬の森で「リーダーシップ」を学ぶプログラム

私がデンマークの厳しさを実感したのは、リーダーシップを学ぶプログラムに参加した時でした。授業の場所に選ばれたのは、冬の森。プログラムのディレクターがたまたまノルウェーの軍隊出身で、その人の経験を導入してカオスパイロットなりのプログラムを作ろうということになりました。

最初にリーダーシップに関する「SL理論」を頭にたたき込みました。これは正式名称を「Situational Leadership(シチュエーショナルリーダーシップ)理論」といい、唯一最適なリーダーシップのスタイルは存在せず、どのような行動をとるべきかは部下の成熟度など状況要因に応じて変わることを前提に、リーダーシップの型を分類したものです。リーダーシップの型には、具体的に指示し、事細かく観察する「教示型」、考えを説明し、疑問に応える「説得型」、人々の考えを総合して決められるように仕向ける「参加型」、責任を部下に委ねる「委任型」があり、それらを理解してから森へ入るのですが、理論そのものについて質問されたり、記憶を問われたりすることはありません。

森に向かったのはたまたまひどい吹雪の日でした。地元の人たちは子どものころから森に入ることに慣れていて、持ち物のそろえ方や身のこなし方からして違います。私はと言えばスノーボードに行くような格好で参加してしまい、出だしから「しまった」と思いました。

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