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商店街でリアル「人生ゲーム」 地域おこし各地で続々

2017/9/9

家庭用ボードゲームの定番商品「人生ゲーム」の遊び方を、リアルな商店街を舞台に展開し、地域活性化につなげる試みが登場している。仕掛人は島根県出雲市役所の一職員。出雲地域で既に7回開催し、家族連れを中心に参加者は徐々に増え、3800人を超えた回もある。

出雲市の平田本町商店街を舞台にしたリアル人生ゲーム

さらに、この試みは出雲から全国各地に広がり始めている。山形県新庄市、福井県小浜市の商店街、直近では2017年3月に千葉県船橋市で開催されている。

地域活性化とゲームをからめた動きとしては、位置情報を利用したコロプラやイングレス、現実と仮想空間を組み合わせたポケモンGOなどが知られている。今回取り上げるのは、こうしたデジタルやバーチャルといったスマホをベースにしたゲームではなく、アナログなボードゲームの定番「人生ゲーム」を地域おこしに取り入れた事例だ。

タカラトミーが発売する「人生ゲーム」は1968年に発売されたロングセラー商品で、幅広い世代に高い知名度を持っている。

リアルな商店街を舞台にした「人生ゲーム」を始めたのは、島根県出雲市にある平田本町商店街。現在は合併して出雲になった旧平田市出身の一市役所職員の思いつきからだった。飲み会の最中に、商店街を空から見たイメージと人生ゲームのマスが並んだ絵が似ていると感じ「ここ(商店街)でリアル人生ゲームをやったらおもしろいイベントになる」と考えた。

出雲市役所勤務でNPO法人出雲まちあそび研究所の副理事長をつとめる田中寛氏は言う。「20代から50代の幅広い年代層の男女で、子供の頃何をして遊んだかという話題になった。いろいろ出たが、年齢、男女問わずほとんどが『人生ゲーム』で遊んだ経験があった」

商店街を舞台にした「リアル人生ゲーム」のルールはこうだ。参加者はゲーム内で通用する仮想通貨(縁)を持って商店街を回り、それぞれの店でさまざまな体験やイベントを積み重ねる。どの店に行くかは参加者がルールレットを回して決める。最終的にゴール地点でどれだけの通貨を持っているかで賞品をもらえたり商品券と交換したりできる。

それぞれの店が用意したイベントには、例えば「和洋菓子 アカオ:小浜市のソウルフード「カレー焼き」を子どもたちに差し入れ○○縁払う」(福井県小浜市版)や「森金物店:銅の山菜鍋で作った郷土料理をおすそわけ。お礼に○○縁もらう」(山形県新庄市版)など、それぞれの商店街にある実際の店舗が登場する。こうして、ルーレットを回しては実際の商店を巡り、最終的な「縁」の増減を競う。

山形県新庄市と福井県小浜市で開催された「まちあそび 人生ゲーム」のコース案内

■バーチャルとは違うリアルならではのメリット

スマホの画面をひたすら見ながら地域を回るゲームと違い、参加者は実際に商店街にある商店に入ってイベントを経験する。このときにお店の人と交流することで、地域に「こんな店があったんだ」と再認識してもらう。これまでのデジタル中心のゲームでは街に来る人は増えてもお店に来る人は増えないという問題があった。

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