出世ナビ

もう一度社長

「変なホテル」の生産性5倍に ロボットに笑顔 エイチ・アイ・エスの沢田会長兼社長(CEO)

2017/9/16

お好み焼きをつくるロボット

2010年4月、エイチ・アイ・エス(HIS)会長だった沢田秀雄氏は、地元の佐世保市から請われてハウステンボスの再建に乗り出しました。自ら同社の社長に就き、開業以来18年間赤字続きだった巨大テーマパークをわずか半年で黒字にしたばかりか、旅行業と並ぶHISの収益源に育てました。沢田氏はその成功に満足せず、ハウステンボスで新エネルギーやホテル事業など様々な次世代のビジネスの種をまいています。ロボットや人工知能(AI)の可能性について希代のベンチャー起業家に展望を聞きました。

この2、3年、ロボットに注目してきました。日本のサービス業の生産性が、欧米に比べて低いのは広く知られています。生産性を上げるには、自動化が有効です。かつて自動車などの製造業がロボットを取り入れて生産性を飛躍的に高めたように、サービス業もロボットによる自動化、省力化で変わらないといけません。少子高齢化で日本の労働人口は減り続けます。サービスの質を維持しながら、労働力を人からロボットに変えることは必須なのです。

8月1日、第3の「変なホテル」が愛知県蒲郡市で開業した。フロントの恐竜の前で記者らと話すHISの沢田氏(中央)

一つの挑戦が「変なホテル」(総客室数144)です。ハウステンボスの園内で、ロボットがチェックインからチェックアウトまで全て対応し、生産性が世界一高いという触れ込みのホテルを営業中です。万一を考えてバックヤードに人間のスタッフが待機していますが、それも6~7人で済んでいます。これは通常のホテルの3分の1程度です。オープン当初は30人くらい配置していたので、生産性が5倍に上がった計算です。売り上げもどんどん増えています。

もちろん、今の技術では全部ロボットでこなすことはできません。例えば、芝刈りロボットは庭の芝の大半は刈れるけれど、隅っこの部分は人がやるといった具合です。室内の掃除も、ロボットで8~9割はできますが、1割は人間でケアします。人間のようになんでもこなせる完璧なロボットは30年待たないと出てこないでしょう。ですが、今のような運用でも、10人でやっていた仕事の8割をロボットに任せ、2人で足りるようになります。生産性は飛躍的に上がります。そういう風にモノを考えた方がいいですね。

出世ナビ 新着記事

ALL CHANNEL