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国内で一日に刊行される新刊書籍は約300冊にのぼる。書籍の洪水の中で「読む価値がある本」は何か。書籍づくりの第一線に立つ日本経済新聞出版社の若手編集者が、同世代の20代リーダーに今読んでほしい自社刊行本の「イチオシ」を紹介するコラム「若手リーダーに贈る教科書」。今回の書籍は「オプションB」。夫の急死に直面した米シリコンバレーの女性経営者が、友人の心理学者や周囲の助けで深い悲しみや喪失感に立ち向かった経験を基に、困難な状況を抱えながら前に進む「折れない心」の鍛え方をつづっている。

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シェリル・サンドバーグ氏(左)とアダム・グラント氏 Author photograph by Matt Albiani

シェリル・サンドバーグ氏(左)とアダム・グラント氏 Author photograph by Matt Albiani

著者のシェリル・サンドバーグさんは、交流サイト(SNS)最大手の米フェイスブックの最高執行責任者(COO)で、慈善活動に熱心なことでも知られます。リーダーをめざす女性に向けた著書「LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲」は世界的ベストセラーとなりました。アダム・グラントさんはペンシルベニア大学ウォートン校の教授です。心理学者として、豊かな人生を送るための生きがいや意欲などについて研究しています。

夫の急死で消えた「オプションA」

フェイスブックは成長を続けています。7月末に発表した2017年4~6月期決算では、動画広告や携帯端末向け広告が伸び、売上高が前年同期比45%増の93億2100万ドル(1兆170億円)と四半期で過去最高を更新しました。こうした成長を支える一人が、COOとして経営のかじを取るサンドバーグさんです。

サンドバーグさんといえば、「リーン・イン」がベストセラーになったのも含め、何もかも成功している人生の「勝ち組」と思われがちです。しかし、15年に突然、大きな喪失を抱えることになりました。夫のデーブ・ゴールドバーグさんが47歳の若さで心不全のため急死してしまったのです。愛する夫を失い、一度は絶望の淵に沈んだ彼女は、2人の子どものためにも立ち上がろうと決意します。

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