あなたと職場の「生産性」を測定 ムダを減らす秘訣リクルートワークス研究所副所長 中尾隆一郎

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世界から「日本企業の生産性は低い」といわれて久しい。もしかするとあなたの会社でも、「働き方改革」とセットで「生産性」という言葉が飛び交っているかもしれない。しかし、生産性をどうすれば改善できるか、それによってどのくらい改善したかといった具体的な話はなかなか聞こえてこないのが実情。生産性を高めたいといいながら、何もしない。あるいは、業績や成果を上げるには長時間労働はやむを得ない。それどころか、むしろ好ましいと考えている人も多いのではないだろうか。

そもそも、いわゆるホワイトカラーの生産性はどうやったら測定できるのか? まずは、あなたの職場の生産性を簡単に把握する方法を考えてみよう。すべては現状把握からのスタートだ。

仕事の棚卸しをして「『3』の時間」を測定する

生産性を測定するには、まず「仕事の棚卸し」により、仕事の量と質を分解して把握することから始めてみましょう。

準備するものは、自分と職場の同僚の仕事のスケジュール。これを会議で皆が持ち寄る。もし、皆で行うのが難しければ、自分のスケジュールだけでも大丈夫。スケジュールには、会議に加えて仕事の内容と時間を入力しておくことがポイントです。

そして、その仕事や会議に3から1の数字を振っていきます。「3」=重要(コア)、「2」=重要ではないが必要(ノンコア)、「1」=不要(ムダ:手待ち業務、使途不明時間など)。次に、「3」「2」「1」のすべての時間の合計を計算。そしてそれぞれの構成比を算出します。

同僚と一緒にこの作業をする場合は、「3」と「2」、あるいは「2」と「1」で判断が悩ましいと感じた会議や仕事内容について意見を交換して、確認することが有効です。同じ会議や仕事であっても、ある人にとっては「3」であり、ある人にとっては「2」、場合によっては「1」のこともあります。

私自身が、初めてこの棚卸し作業をした際に、「3」の時間が1週間の労働時間の中の3分の1しかないことが判明しました。ちなみに、そのとき「2」は50%、「1」が残りの17%程度でした。忙しいとは感じていましたが、実態は、本当に自分が行うべき重要な仕事に集中できておらず、重要度が低い仕事に半分以上の時間を割いていたことに本当に驚きました。

体重を減らす際に有効な方法として、毎日体重を記録するレコーディングダイエットがあります。記録するだけでダイエットが実現します。この方法と同じように、毎週自分のスケジュールの「3」「2」「1」の構成比を確認する習慣をつけると、自然と重要度を意識して仕事に取り組むようになり、徐々に「3」が増加していきます。つまり、一番あなたの価値を出すことが求められる「重要な仕事や会議」にかける時間の割合が増加していくわけです。

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職種ごとに異なる「3」「2」「1」の割合
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