30代後半から「大企業に転職できる」5つのパターンエグゼクティブ専門の転職エージェント 森本千賀子

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30代後半ともなれば、年齢の問題で大手企業への転職は難しいのではないか、という見立てが一般的なイメージだと思います。たしかに大手企業が中途採用を行う場合、募集内容を見ると若手の採用が多く、「30代後半以上、マネジャー候補」といった求人は少ないのが実情です。しかし、数は限られているものの、管理職・マネジャー候補を迎える企業はあります。今回は、その採用の背景と求められる人材についてお伝えします。

30代後半以上の人材を中途採用する大手の事情

「超人手不足の時代」といわれていますが、業種や地域、企業規模などによって、その状況は様々です。特に知名度の高い大企業の場合、構造的に応募者が集まりやすいがゆえに、規模の小さな企業とは採用上の課題が全く異なります。特に、いくら多数の応募者が集まっても、求める人材とリンクしないために、大企業の採用担当者には自社が希望するターゲットをいかに呼び込むかという苦労があるようです。

大手企業が実施する中途採用は、事業成長やエリアの拡大に伴って、営業職やエンジニアなどコア業務部門の増員を図るケースが圧倒的です。この場合、ポジションは「メンバークラス」となり、必然的に20代~30代前半の若手層が中心に採用ターゲットとなります。

では、大手企業が30代後半以上のマネジメントクラスを中途採用するケースは皆無かというと、そうでもありません。数は多いとはいえず「狭き門」ではありますが、実際に採用されている事例もあります。企業側に次のようなニーズがある場合です。いくつかのパターンに分けて紹介します。

(1) 組織の年齢構成を整えたい

これまでには景気の悪化、あるいは一時的な経営不振などで採用を控えたことから、特定の年代について層が薄くなっているケースがあります。つまり、年齢構成のピラミッドが崩れた状態になっているのです。

そうした組織の歪みをよしとしない企業では、層が薄い年代の人を中途採用で積極的に迎えて、社内の年齢構成の形を整えようとするケースが見られます。

(2) 定年退職を控えた社員の後任に据えたい

ある部門を率いてきたキーパーソンというべき社員があと数年で退職を迎える。けれど、何らかの事情により、後任となるマネジメント人材が部門内で育っていない(突然退職してしまった)というケース。他の部門からマネジャーを異動させようにも、その部門の業務が専門性の高いものであると、そうもいきません。

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