アクティブに「真偽」あり 見極めが重要(藤野英人)レオス・キャピタルワークス社長兼最高投資責任者

「残念ながら今の日本では、個人投資家の資産形成に真に役立つアクティブ投信はごく少数だ」

積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)のスタートを来年1月に控え、投資信託選びに関心を持つ方もいらっしゃるでしょう。今回は投信のタイプと特性などについてお話ししたいと思います。

投信には大きく分けてインデックス型とアクティブ型があります。インデックス型は日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)など株価指数への連動を目指すもので、市場平均並みの運用成績を狙う投信です。それに対して、アクティブ型はファンドマネジャーの腕によって市場平均を上回る運用成績を目指すものです。私たちが運用している「ひふみ投信」はアクティブ運用になります。

今はインデックス運用が花盛り

今はインデックス運用が花盛りです。機関投資家はもちろん、個人投資家の間にもインデックス運用が広がっており、「アクティブ運用よりもインデックス運用の方が有利」といった論調が優勢になっています。アクティブ運用は企業リサーチや銘柄入れ替えにコストを費やすため手数料が高く、その割にインデックス運用を上回るような成績を上げられていない、という指摘によるものです。

しかしながら、アクティブ運用をしている私としてはちょっと違和感を抱いています。このコラムでも何度もお伝えしてきたことですが、株式投資は本来とてもワクワクする楽しいものです。銘柄を選別して良い会社に投資するという行為そのものに株式投資の社会的意義があります。それによって日本経済の新陳代謝を促し、経済を活性化させ、世の中を良くすることができます。

ところが、市場のすべての銘柄に投資するインデックス運用は「世の中を良くする」ための選別機能が働きません。会社の事業内容が劣化しているのに時価総額が大きいというだけでその銘柄が買われ続け、株価が下落しないという現象が起きてしまいます。

私はアクティブ運用のファンドマネジャーとして、日本を良くするためにも個人投資家の皆さんの代わりにしっかりと会社の内容を調査し、お預かりしたお金を優れた銘柄群に投資したいと考えています。

アクティブ運用の側にも問題

ただし、残念ながら今の日本では個人投資家の資産形成に真に役立つといえるアクティブファンドはごく少数です。そもそもアクティブ型と分類されている投信の中身を見ると、目先の流行を追い求めるテーマ型ファンドや、実態としてインデックス型に近いのに手数料が高いだけのファンドもあります。結果として「アクティブ運用は良くない」と思われても仕方ない面もあるのです。

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