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津田大介のMONOサーチ

津田大介 Netflixにハマって考えたテレビの未来

2017/9/5

Netflixを見始めてから、特にドキュメンタリーの視聴時間が長くなった

米国発のネット動画配信サービスが世界中で会員数を増やしている。日本にはHulu(フールー)やAmazonプライム・ビデオ、Netflix(ネットフリックス)が上陸し、僕はNetflixを利用している。Netflixはすごい勢いでオリジナルのコンテンツを充実させ、そのオリジナルのクオリティーこそが、見ないと損するものになっている。4K画質の作品も多く、大画面テレビで見ると質の高さに驚く。今回はこのSVOD(Subscription Video On Demand、定額制動画配信)と呼ばれるサービスの面白さを紹介し、テレビの将来に関して考えてみたい。

■話題のドラマから硬派なドキュメンタリーまで

Netflixを見始めたきっかけは、2016年3月に日本で配信が始まった「ハウス・オブ・カード」というドラマシリーズだった。米国大統領の座を目指す下院議員の闘いを描く政治ドラマで、エミー賞まで受賞したNetflixの金字塔的なオリジナル作品だ。1シーズン13話、全部で5シーズンある。僕もすべてを見終わっていないが、最初の3話くらいの面白さは尋常ではなかった。

今よく見るのはドラマよりもむしろドキュメンタリー番組。ドキュメンタリーもNetflixのオリジナル作品が面白い。例えば、「くすぐり」というニュージーランドの作品がある。ある記者が、くすぐりに耐える行為が競技として撮られた動画を発見し、競技の主催者に取材を申し込んだことをきっかけに、若者を陥れる闇の存在が明らかになるという内容だ。見ると怖くなってしまうほどのインパクトがあった。

Netflixを見ていて感心するのは、大向こう受けするハリウッド物やドラマだけでなく、こうしたドキュメンタリーにものすごく投資していることだ。90分や2時間の見応えある番組がたくさんあって、どれを見ても質が高い。うるさ型の人にも刺さるドキュメンタリー番組を作ることで、ずっと会員につなぎ留めておくという戦略なのだと思う。

Netflixの創業は1997年。米カリフォルニア州ロスガトスに本社を置き、2007年に動画配信サービスを開始。現在は190カ国以上にサービスを拡大している

■多様な視聴スタイルにフィット

Netflixはいつでも好きな時に見られるし、デバイスもスマートフォン、タブレット、パソコン、テレビとすべてに対応している。途中で見るのを中断しても、デバイスを変えてそこから再開できる。ユーザーエクスペリエンスとしてすごく優れているのだ。

大学で教えている学生たちに話を聞くと、今は若者のテレビの視聴スタイルが昔とは様変わりしていることがわかる。ゴールデンタイムに家でテレビを見ている若者はほぼ皆無。家族みんなでお茶の間に座って、リアルタイムでCM込みで見るという視聴スタイルは、高齢者を除いてほとんど崩壊しているのだ。

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