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ミスターミニットの迫俊亮社長

ミスターミニットの迫俊亮社長

靴の修理や合鍵の作成などで駆け込むことも多い「ミスターミニット」。同社を運営するミニット・アジア・パシフィックの社長に3年前、29歳の若さで就任した迫俊亮氏は、過去10年右肩下がりだった業績をV字回復に導いた。「僕にカリスマ的リーダーシップはない」と語る若き社長は、どのように現場のやる気を引き出していったのか。そのマネジメント手法について聞いた。

現場に100%の敬意 人事・評価で明確なメッセージ

――会社のすべてを現場中心に作り直した、とのことですが、具体的にはどんなことをしたのですか。

「現場を大事にする、という大方針に合わないことは全部やめ、合うことはどんどんやりました。例えばすごく小さいことですが僕自身のことで言えば、ヒゲをやめました。うちは現場ではヒゲは禁止していまして、リーダーが信頼されるためには一貫性が大事だと気づいたからです。口では現場が大事と言いながら、経営陣だけの会議で『あいつらはわかってないから』などと現場を見下す発言をしていてもダメ。そういうブレはどういうわけかすぐに社内に伝わります。とにかく現場に100%の敬意を払う。そのスタンスを、24時間365日、社内であろうと社外だろうと、たとえ自分の家族や友人の前でも貫くようにしています」

「人事や評価においても『現場が大事』というメッセージを明確に打ち出しました。以前は、売り上げが減少する中で利益率を上げるために、人件費をどんどんカット。店舗の人員は極限まで減らされ、昇格もさせませんでした。それでは現場は疲弊し、士気が下がるのは当然です。そこで僕はとりあえず、必要な現場に人を配置し、結果を出せば昇格や報酬に反映させる仕組みに変えました。もちろん予算が潤沢にあるわけではないので、本社の人件費を半減し、その分を現場の経費に移し替えました。現場リーダーの数も3倍に増やし、さらに過去にはほとんどいなかった『現場出身の部長』を抜擢。今では部長以上のポジションの半数以上を現場出身者が占めています」

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