「お土産」にもネット通販 荷物を増やさない旅行術

NIKKEIプラス1

自治体アンテナショップでも土産が買える(東京・千代田の北海道どさんこプラザ有楽町)
自治体アンテナショップでも土産が買える(東京・千代田の北海道どさんこプラザ有楽町)

海外旅行のお土産は買うのに時間がかかったり、荷物になったり、なにかと苦労が多い。お土産の通販サイトを上手に使えば、こうしたストレスから解放されて旅をもっと楽しめそうだ。

「らくらく帰国」「地球旅市場」といった土産のネット通販サイトは、世界中から輸入した食品や雑貨などを扱っており、おおむね注文から2~3日で商品が届く。職場への土産なら、出発前に帰国のタイミングに合わせて配達日を指定しておけば休み明けの出勤に間に合う。

通販サイトは国・地域ごとに人気商品ランキングがあったり、商品が価格順で表示されたりするので、定番商品であれば出発前でも迷わず注文できそうだ。3万円パック、5万円パックといった割安セットもある。すべて日本円での買い物なので予算の管理もしやすい。

出発前に通販サイトの品ぞろえを確認しておけば、現地でしか入手できない「とっておき」を見つけやすくなる。例えば職場などへの定番の土産は通販サイトで買い、大切な人に渡す物は現地で時間を割いて探すといった使い分けもできる。らくらく帰国ではハワイ土産の定番マカダミアナッツチョコ(15粒入り)が年間十数万箱売れるという。

ヨーロッパ周遊ツアーなどで複数の国や都市をめぐる場合、日程の前半にかさばる土産の購入をためらい、「あそこで買っておけばよかった」と後悔することがある。これもネット通販に品ぞろえがあれば挽回できる。だれかへの土産を忘れても、足りない分を通販で買い足せる。

荷物が増えないメリットは、身軽に行動できることだけではない。例えば日本航空や全日本空輸の国際線エコノミークラスでは荷物が1個23キロ超で追加料金が発生する。

JTBによると6泊8日の秋のヨーロッパ旅行の平均的な持ち物は約12キロ。スーツケースも5~7キロあるため、うっかり現地でワイン数本を買ったりすると重量オーバーになる可能性がある。主な国際線では100ミリリットル超の液体を機内に持ち込めないからだ。「チーズも『溶ける可能性があるから』と液体とみなされたことがある」(添乗員の柿沢美知江さん)という。

通販サイトなら旅先からもスマートフォンで注文できる

生ハムやソーセージ、ビーフジャーキーといった肉製品は現地で食べて気に入ったものでも、その国の政府機関が発行した検査証明書がなければ日本に持ち帰ることはできない。こうした肉製品や果物の検疫、一定量を超える酒類への課税の申告といった手続きが要らないことも土産通販サイトのメリットだろう。ニセ物などのトラブルの心配もなさそうだ。

ただし、関税や輸入コストがかかる通販サイトの価格は現地に比べて割高になる。さらに注意したいのは通販サイトで買った食品には原産地や輸入者などを表示する日本語のシールが貼ってあること。これを気にしそうな相手に渡すのなら、自分ではがしておく必要がある。

国内旅行の土産はどうだろうか。通販サイトは国内旅行の土産も扱っているが、東京や大阪にある自治体のアンテナショップも選択肢になるだろう。実店舗で現物を見て選び、すぐに持ち帰れる。

都内には50以上のショップがあり、「北海道どさんこプラザ有楽町店」は道産の約1200品目、「銀座わしたショップ」は沖縄県産の約4000品目をそろえる。大阪市の「よしもと47ご当地市場」は、約40都道府県の1500品目を販売している。

プライベートの旅行中の時間を土産のために費やしたり、荷物を増やしたりするのを避けたい旅行者もいるだろう。9月には成田空港の国際線到着エリアに免税店がオープンし、帰国時に外国の酒類やたばこを買えるようになる。土産を渡す相手やタイミング、品物によって通販サイトや実店舗を使い分ければ、もっと身軽に旅を満喫できるかもしれない。

(嘉悦健太)

[NIKKEIプラス1 2017年8月19日付]

近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし
近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし