よくわかる

世界めざし生産改革 ベンチャー企業がIT活用 よくわかる 国産ファッション(2)

2017/9/20

PIXTA

国内では長く10兆円程度で横ばいが続く衣料品市場。一方、世界に目を向けると年6%程度の成長が続く。国内の殻に閉じこもらず世界で売れる商品をつくれば、日本の衣料産業には生き残りの余地がある。そんな思いを持つ人のプラットフォームになろうとするベンチャー企業が動き出している。

第1回「衣料品の国産率わずか3% 工程分散、産地の疲弊進む 」、第3回「下請け脱却へ工場直販 ファクトリーブランドに活路」もあわせてお読み下さい。




国内の繊維産業全体が競争力を失ったわけではない。個別の工場をみると、欧米の高級ブランドから生産を受注するような生地工場や縫製工場がある。世界で高い評価を受けるデザイナーもいる。かつてこの間をつないでいた卸や商社は海外に事業基盤を移したため、足元では国内工場をきめ細かく管理できていないのが現状だ。

シタテルはデザイナーが安心して発注できる体制を構築

隙間を埋めるのは、IT(情報技術)で工場とデザイナー、アパレル会社をつなぐベンチャー企業だ。その一社が、熊本市のシタテル(河野秀和社長)。経済産業省やコンサルティング会社ローランド・ベルガーの日本法人(東京・港)と組み、「服づくり4.0」というプロジェクトを立ち上げた。

シタテルが持つ100カ所以上の提携工場の情報と、デザイナーの希望する条件をマッチング。工場の縫製レベルや対応できる種類、料金、リードタイム、稼働状況などを独自のアルゴリズムで分析し、デザイナーに提案する。シタテルは工程管理なども担い、デザイナーが安心して発注できる仕組みを構築する。

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