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通はシーズンオフを狙う 秋こそ老舗和菓子屋のかき氷

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NIKKEI STYLE

夏の風物詩になっているかき氷。近年は、韓国のかき氷「ソルビン」や台湾のかき氷「アイスモンスター」、さらにマレーシアやシンガポールなど、東南アジアで食べられている「アイスカチャン」など、海外のかき氷の日本進出も増加している。

こういった新しいタイプのかき氷は、派手でカラフルな見た目がSNS映えするとテレビや雑誌でも注目される。しかし、希少価値という点から見ると、ニュータイプのかき氷より、日本ならではの繊細な口溶けが楽しめる老舗和菓子屋のかき氷に軍配があがるという。

新しいタイプのかき氷は、複数人でシェアして食べることを想定してつくられているため、店内のキャパシティーが大きく、客の回転もよい。たとえ行列ができても、並んでさえいれば必ず食べることができる。ところが、老舗和菓子屋のかき氷は、1日分のシロップ数や店内の広さなどを理由に提供数を制限しているところが多く、トップシーズンに食べられる人はほんの一握り。だからこそ、老舗和菓子屋のかき氷には毎年必ず行列ができている。

通はシーズンオフに出かける

日本かき氷協会代表の小池隆介さんによると、「老舗和菓子屋のかき氷を楽しむには真夏よりも少し季節外れがベスト」だという。

「老舗和菓子店の人気店は毎年真夏には長蛇の列ができます。整理券を配るなどの対策を各店舗で行っておりますが、周辺のお店へ迷惑がかかることもしばしば。さらに、炎天下の中で長時間並ぶことになるので、体調を崩される方もいます。そこでおすすめするのが、シーズンをずらしての来店です。夏にしか販売していないと思われがちなかき氷ですが、通年で販売していたり、少し時期外れでも食べられるお店も意外とあります」

並ぶことなく人気店のかき氷が食べられるので、通の中にはシーズンオフの時期を選ぶ人も多いそうだ。

日本のかき氷の決め手は氷の「質」

日本かき氷協会は全国各地のかき氷を紹介する書籍「かきごおりすと」を発刊したり、人気の名店が新作のかき氷を発表する「かき氷コレクション」を開催したりするなど、様々な活動を通じて日本のかき氷文化の発展に取り組んでいる。

日本のかき氷の魅力は何だろうか。

海外のかき氷は量が多く果物をふんだんに使用する一方、日本のかき氷は、蜜と氷の繊細なバランスを重視する。そのバランスを可能にするのが、氷の「質」なのだという。

「日本のかき氷に使われる氷には、48~72時間かけて凍らした『純氷』と、2週間~1カ月ほどの時間をかけて凍らす『天然氷』の2種類があります。この2種類を使い分け、さらに蜜や飾りに応じて氷のかき方を変えることで、より口溶けがよく、食べ終わりまで飽きないように調整されているんです」(小池さん)

果物やシロップがふんだんに使われた華やかなものが最近の流行だが、小池さんによれば「みぞれや宇治など、昔ながらのかき氷も注目されている」という。

古き良き日本のかき氷を味わう老舗店

小池さんがおすすめする老舗かき氷店は、東京の三軒茶屋にある「石ばし」と東京・根津にある「芋甚」。

「石ばし」は1962年から続く氷問屋。1964年に現在の場所へ移転し、かき氷の販売を40年以上続けている。ここのかき氷は夏場、気温が25℃以上になる晴れの日のみ販売される。夏の終わりでもこの条件をクリアする日は多く、それでいて行列も少なくなってくるので狙い目だ。

「かき氷はさっと食べれば汗が引く機能性食品の最たるもの。1人が1つ食べるとちょうど汗が引く量が適量だと考えています。そのため、子どもなら親御さんと相談し、その子の年齢や体格に合わせた量を提供しております」(店主・石橋久美子さん)

根津の「芋甚」は1912年から続く甘味処だ。大正時代は芋屋だったが、昭和の初めから開始したアイスクリームの製造を機に甘味処となった。あんみつやアイス最中など昔ながらの甘味とともに販売されるかき氷が人気で、あんこやアイスクリームはどちらも自家製だ。

「父の代から受け継いだ伝統あるレシピでつくったシロップが自慢です。氷は純氷を使用しており、自家製のあんこを使用する宇治金時が人気です。シーズンオフに入ると並ばずに食べることができますが、9月には近所にある根津神社のお祭りがあるので、お祭り帰りに食べにきてくれるお客さんが多くなります」(4代目ご店主・山田博康さん)

参画しやすさが爆発的増加につながる

老舗のかき氷が人気を博す一方で、新しくかき氷業界に参入する店も多い。小池さんによれば、現在の東京では「新たにかき氷をはじめるお店が、業界でも驚くほど増加している」という。

「かき氷は何にでも合わせやすいため、かき氷専門店以外のお店、例えばお茶屋さんや果物屋さんなど、様々なお店がそのお店の特徴を損なわずに商品を提供することができます。また、初期投資がそれほどかからないのも参入しやすい要因のひとつ。極端にいえば、削氷機と氷さえあればいいわけですから、個人企業や副業としてもはじめやすいのです」

まだまだ成長中のかき氷業界。今後出てくるかもしれない新しいスタイルのかき氷も、老舗のかき氷も、どちらからも目が離せない。

(ライター 浅野光穂=かみゆ)

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